クリストファー・コロンブス、1492年にスペインの旗を掲げてアメリカ大陸に到達した有名な探検家であるが、このたび新たなDNA証拠によって、彼自身の出自に関する真実が明らかになった。
2003年、コロンブスが埋葬されているとされるセビリア大聖堂から掘り出された遺骨から、コロンブスのDNAサンプルを採取。また、息子のエルナンドと弟のディエゴの遺骨からもDNAが採取された。
20年以上にわたり、専門家は彼の歴史を垣間見、これまで知られていなかった彼の生い立ちに関する疑問に答えるためにサンプルを調査してきた。
コロンブスの遺骨がセビリアの大聖堂にあるのか、それともドミニカ共和国にあるのかについては、長い間論争が存在。
スペイン国営放送RTVEは10月12日(土)、コロンブスがアメリカ大陸に到達した日を記念する祝日に合わせて、この結果を「ドキュメンタリー・スリラー」として放映。
DNAの抽出に携わったグラナダ大学の法医学教授、ホセ・アントニオ・ロレンテは、「セビリアにある遺骨がクリストファー・コロンブスのものであるというこれまで未確認であった説を、新しい技術によって疑いの余地なく証明することができました」と説明。
チームはまた、彼の遺体の一部がドミニカ共和国にもある可能性を認めた。
もう一つ、コロンブスの出生地についても議論がある。コロンブスは、イタリアのジェノバで生まれたというのが最も広く信じられている。しかし、コロンブスの出身地がジェノバであるとする主張は、これまで25カ所以上で行われてきた。
DNAの証拠によって、研究チームはコロンブスの出生地をスペインのマヨルカ島とガリシア地方を含むスペイン、ポルトガル、イタリアの8つの地域に絞り込むことができた。
DNA検査から明らかになったもう一つの事実は、この15世紀の探検家が実はセファルディ系ユダヤ人であったということである。
ロレンテ教授は、「私たちはクリストファー・コロンブスのDNAを持っています。彼の息子であるフェルナンド・コロンのDNAもあります。そして、フェルナンドのY染色体(男性)とミトコンドリアDNA(母親から受け継いだもの)の両方に、ユダヤ人の起源と一致する特徴があります」と説明した。
【参考記事】
https://www.indy100.com/science-tech/dna-christopher-columbus-explorer-revealed
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【文 黒蠍けいすけ】
画像 ウィキペディアより引用