大地震に関する陰謀論などでよく話題に上がるのが「人工地震」だ。
地震が起きないとされていた所などに想定外の規模の地震が起きた起きた際に、「あれは○○の陰謀で起こされたものだ。地下深くに強力な爆弾を仕掛け、その揺れで地上に被害をもたらしたのだ」…というものが陰謀論としてはありがちな流れだろうか。
オカルトティスト、陰謀史観者の間で広く唱えられている地震兵器だが、本当に実現可能だろうか。
実は過去、2008年に発生した四川大地震の際に「この地震は政府が把握していた人工地震ではないか」という噂が存在していたのである。噂が流布した理由は、地震発生時に四川省の省長・共産党書記など地元の共産党幹部や地震の専門家たちが、家族を連れて海外に避難していたからというものである。
故に温家宝が被災現場を見舞いに来たときに、四川省の幹部クラスは同行できなかったのだ(一部では防災体制のミスを中央政府から指摘された責任をとって地元の幹部が更迭された、という噂さえ流れていたが帰国後、逃げていた幹部たちは実務も戻ったという)。
地震予知が完璧になされていたからこそ、海外に避難したと言われているが、ならば何故国民に通知しなかったのか、まったくもって不審である。その為、これは中国政府が開発した地震兵器による人体実験であったという風聞さえ流れている始末だったのだそうだ。なかには、旧日本軍が地中に埋めてあった爆弾が爆発し、そのために 地震が起きたという“とんでも仮説”さえ流れていた。爆弾は爆弾でもプレートを動かすような爆弾を旧日本軍は持っていない。いや、持っていれば当時の戦況も変わっていただろう。
これは海外の事例ではあるが、このような流言には惑わされないようにしたいものである。
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(勝木孝之 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像『フォトルポルタージュ 四川大地震』