世界最高峰である雄大なヒマラヤ山脈のエベレストだが、実際の高さを正確に測定するのは少々難しいという。
なぜならエベレストは今も高くなり続けている。
従来、山が高くなっているのは、ヒマラヤ山脈を作った出来事、つまりインド亜大陸とユーラシアプレートの衝突がまだ続いているからだと考えられてきた。しかし、ここ最近は従来よりも速いペースで成長していることが明らかになっている。
エベレストの加速度的な成長には別の要因が寄与している。
約89,000年前、アルン川の上流が下流と合流し、山の近くで川の浸食が進み、峡谷が形成された。渓谷を流れる追加の水は最終的に岩盤を浸食し、等方圧反発として知られるプロセスを通じて周囲の土地の隆起を引き起こした。
その結果、エベレストは現在でも年間0.16ミリから0.53ミリの上昇を続けているという。
しかし、研究者らによればこの成長は、川そのものが新たな平衡状態に達するまでしか続かないとのこと。その後は再びエベレストの成長速度は緩やかなものになるそうだ。
(加藤史紀 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)