やす子は、山口県出身の女性ピン芸人である。2021年元日に放送された番組『ぐるナイおもしろ荘2021』に出演して以降、SNSなどでも注目を集めるようになり、24時間テレビ47(2024年放送)では、チャリティーマラソンランナーに選出されるなど、芸人として広く活躍の場を見せている。
フリップ芸をはじめとして、自衛隊にまつわるネタを多く披露している。それもそのはずで、彼女自身陸上自衛隊に2年間入隊経験があり、ネタの際に着用している迷彩服も実際に駐屯地で購入した自前の衣装だ。
しかし、自衛隊に入隊することになったのは、それまでの壮絶な人生が大きな要因となっていた。
2歳のころに両親が離婚し、母子家庭で妹と共に生活をしていたものの、生活はあまりにも貧しいものであったという。中学時代には、給食以外の食事が食べられない日も珍しくはなかったほどであった。給食の無い夏休みなどでは、スーパーで安売りされていたパンの耳を買い込んで飢えをしのいだほどであったとのこと。こうした生活のため、高校時代には自主的に児童養護施設へ入所し生活するようになった。
人見知りのため一人遊びも多かったようで、小学生時代は割り箸に磁石を用いて「超能力で時間を止められる」と自称して友達が寄り付かなくなったり、また「湿気」が由来の「しけちゃん」というあだ名で呼ばれていたそうだ。
高校時代は、とある女子グループへ放った些細な発言が原因で仲間外れとなり、さらに施設から彼女へ連絡がきたことを教員が伝えたことで施設通いがバレてしまったことでますますいじめが増え、保健室通いにもなったという。昼休みでは、トイレで弁当を食べていたそうだ。
元々、経済的に自立する目的と同時に、志も特に持っておらず社会でやっていける自信がないという動機からの自衛隊入隊であったそうだが、彼女曰く入隊してから気持ちに変化が訪れて根性などが身に付き、自由時間には通常のトレーニングを再度自主的に行なっていた。
2年で自衛隊は辞めたあとは、清掃会社勤務を経てネットで知り合った友人とお笑いコンビになることを誘われたが、そもそも彼女自身はお笑いに興味があったわけでもなく、そもそもテレビがほとんど見られなかった環境で育ったために、有名芸能人もまるで知らなかったようだ。
それどころか、いくつかの事務所に履歴書を送るもその間に誘った友人がとんずらしてしまい、結局そのままピン芸人として所属することになった。なお、この時期のことだろうか、彼女は自身の不器用さを象徴するエピソードとして、1年で15回もアルバイトをクビになってしまった。
因みに、自衛隊を辞めた理由はトラブルなどではなく「天の声が降りた」というような唐突な思い付きであったという。
今後の生活に対して上官や同僚からは心配の声が上がったものの、驚くべきことに彼女が退官してまもなく所属先が解体になってしまったという。さらには、有名になってからSNSを通じて2歳の頃以来音信不通であった父親と再会も果たし、しかも父親も自衛官であったという事実も判明した。
彼女自身の発言は、決してそれまでの人生に対して恨み言などを放つようなものはなく「貧乏だったけれども楽しかった」「母親には感謝」といったもののほか、「生きているだけでみんな優勝」といった勇気・元気付けるものが多く見られ、そうした人柄が人々を惹きつける最大の要因にもなっているようだ。
【参考記事・文献】
やす子の『貧しい子供時代』 妹と空腹に耐えた思い出に「頑張りを尊敬」「泣いた」
https://grapee.jp/1503564
やす子 「ずっと隠していたかった」高校時代のいじめ告白「ずっと便所で3年間ご飯食べてて」
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2023/01/31/kiji/20230131s00041000210000c.html
やす子、壮絶な家庭環境・自衛隊入隊の“本当の理由”告白「助けてくれという思いで」
https://mdpr.jp/news/detail/4036932
やす子の生い立ちが壮絶すぎる!高校でのいじめや児童施設経験などのエピソードを紹介!
https://millelog.com/yasuko-oitachi/
やす子“1年間で15回”バイトをクビになった過去「うわ~社会って怖っ!」と思ったエピソードとは?
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2023/07/19/kiji/20230719s00041000624000c.html
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【文 ZENMAI】
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