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生きる伝説「江頭2:50」の名言や感動エピソードは捏造だった?!

『1クールのレギュラーより1回の伝説』を信条とするお笑い芸人、江頭2:50。上半身裸で黒のスパッツを履いた特徴的なスタイルを貫くその芸風は、その言葉通り「伝説」を作ることに命をかける破天荒なものに溢れている。

テレビ収録やイベントなどでは必ずといって良いほど全裸となり、また世間を騒がせた宗教団体パナウェーヴの本部への潜入や、北朝鮮を訪れてよど号ハイジャック犯と対面する、トルコで全裸となり罰金を支払うなど、収録の有無に関係なく多くの珍事を巻き起こしている。

現在では、テレビのレギュラーが無くなったことからYouTuberとして活動をしており、開設9日目にして100万人(日本人歴代3位の最速記録)を突破するなど、今もなお新たな伝説は生まれ続けている。

好感を抱かれることを拒否するスタイルではあるものの、近年では東日本大震災にて福島県いわき市へ支援物資を直接トラックで届けるといった活動が、本人の意に反してクローズアップされるようになったことで好感度を高める結果をもたらし、「本当はいい人」という印象を強く抱かせる結果を招いた(当人は「営業妨害だ」と主張)。

「他の有名人はすごい額の募金をしている。俺は体で払うしかなかったんだ」。そうした活躍から、人柄の面でも根強い人気を獲得した彼であるが、彼がネット番組やYouTubeで自らがメインとなる活動を始める以前から、ネット上では「江頭2:50の名言」あるいは「感動エピソード」なるものが広く伝播されていた。

名言として広まっている有名なものとしては、「生まれた時から目の見えない人に空の青さを伝える時何て言えばいいんだ?こんな簡単なことさえ言葉にできない俺は芸人失格だよ」などがあり、またエピソードとしては、「めちゃイケのロケ中にレギュラーたちのサインを共演者に渡したところ『俺が書いたら価値が下がる』と言って江頭はサインを書いていなかった」、「面白くないと言った車椅子の少女に『お前が笑うまでネタをやる』と言って毎日公園でネタを見せ続けた」といったものがある。

あんな芸風だが実は立派で良い人、というイメージを強く印象付ける名言やエピソードが数々語られているが、実際はその殆どに対して江頭本人が否定をしている。これは、かつて放送されていたネット放送『江頭2:50のピーピーピーするぞ!』や現行のYouTube『エガちゃんねる』などで幾度か本人を前に検証され、その殆どがデマであることが判明した。

しかし、いつのころからか広まっていったこれらの名言やエピソードの影響力はすさまじく、江頭によると「深イイ話」や出版社からのオファーがあった上、小中学生の女子からのファンレターも増えたという。最終的には、名言でファンが増えたことに対して「そんなファンいらねーよ!」と言い放ったことが、新たな名言の一つとして加わることになったようだ。

ただ、こうした名言やエピソードについては「芸風的に否定せざるを得ないため本当の話をデマと主張している」と裏を読んだような反応もあり、「公式が勝手に言ってるだけ」状態のような様相も見られる。それだけ彼の芸風以上に人柄という面に対して、ギャップのような魅力を抱く人々が多いということの証左であろう。

【参考記事・文献】
江頭2:50(エガちゃん)の名言やいい話の噂は嘘だった!?
https://renote.net/articles/57778
江頭2:50
https://dic.pixiv.net/a/%E6%B1%9F%E9%A0%AD2%3A50
江頭2:50が震災でトラックで支援はデマだった?ボランティアの真相は?
https://actor-entertainer.com/egasira250-volunteer/#toc2
江頭2:50、ネット上の「伝説」「名言」を否定 「こんなのウソに決まってんだろ!」
https://www.j-cast.com/2012/04/14128972.html?p=all

【文 ナオキ・コムロ】

画像 ウィキペディアより引用