サブカル

十数年の時を経て明かされた真相?!「おじゃる丸」声優降板騒動

『おじゃる丸』は、Eテレ(旧NHK教育テレビ)で放送されている短編テレビアニメ作品である。1998年から現在もなお放送され続けている長寿作品となっており、子どもから大人まで幅広いユーザーの人気を集めている。

これまで、「おじゃる丸」には騒動となる2つの大きな出来事が発生していた。

一つは、原案者である犬丸りんの自殺である。2006年、遺書を残して自宅マンションから飛び降りた原案者の死は衝撃を与え、一時は番組の終了も囁かれたものの、「放送を続けて欲しい」という要望が相次いだことで以降も変更なく放送が継続されることとなった。

そしてもう一つ、長きに渡り多くの憶測を呼んだ出来事が声優降板騒動だ。第4シリーズを迎えた2001年、主人公おじゃる丸の声優が突然変更されたのである。この時は、NHK及び声優を務めていた小西寛子から説明が一切なされておらず、「小西が高額なギャラを要求したから」「声優から女優に転向するため」など数々の憶測が飛び交うこととなった。

ところが、騒動からおよそ17年が経過した2018年になって、小西本人によってSNS上に当時の状況が突然明かされることとなり事態は一変した。

彼女の説明によれば、あるきっかけで声が出るおじゃる丸のグッズの存在を知ったものの、当人がこの声を別途で収録したという覚えがなかったため、アニメ音声の流用であることが判明する。

とはいえ、そうであっても契約違反であることには変わりなく、事務所担当者がグッズ管理などを行なうNHKエンタープライズの担当プロデューサーにこの件を尋ねることとなった。すると、プロデューサーの方から「生意気だ」「言う通りにしないと仕事できなくしてやる」と言い放たれ、小西を業界から干してやるというような脅しをしてきたという。

その後、小西が所属していた事務所に契約解除の通知が届き、また「第4シリーズからスタッフを一新し声優も新たに起用する」といった旨が記されていた。ところが、実際に変更となったのは小西のみであり、他は一切変更が見られなかったことものちに判明することとなった。

なお、”建前上”はあくまで契約任期の終了であり強制的な降板とはなっていない。小西によれば、降板以後は仕事や出演依頼が徐々に減っていったという。

そもそも、小西がSNS上でこの降板について言明することになったのはその直前に発生した、またしてもNHK絡みでのトラブルがきっかけであったようだ。

この出来事というのは、NHK関連会社の社員が会社の経費を横領し、その穴埋めのために小西の関係する会社へ金品を要求するというものであった。書面で抗議をした末に当該社員は解雇されたそうだが、この件についての広報や謝罪が一切されなかった。さらに、その時の脅し文句が「応じなければ仕事から外す」というもので、あの時とまるで同じだったことにとうとう怒り心を爆発させた小西は、ついに声優降板のあらましを発信するに至ったという。

この一連の発信は、和田政宗参院議員がSNS上で反応したことで瞬く間にネットで拡散され、地上波の報道でも取り上げられるなど騒動に発展した。その間、おじゃる丸の声が流用されていたグッズが他にも数存在しており、しかも10年以上に渡って販売が続けられていたという事実も判明した。

その後、小西はNHKに対し著作隣接権侵害で告訴状を提出することとなるが、NHK側はその事実関係を否定し続けており、現在も未解決のままとなっている。

一連の経緯は小西当人による説明に準拠しているため、まるまる鵜呑みにすることは出来ないが、これが真相であるとすれば決して許されることではない。

なお、「おじゃる丸」本編において主人公おじゃる丸に仕える電ボの初代声優岩坪理江についても、第8シリーズ以降で交代されていて、ほぼ同時期(2004年ごろ)には持ち役の全てが降板となって以降目立った活動が見られなくなっている。

一部では、これもなんらかの関係があるのではないかと憶測が飛び交っている。このことは偶然であるのか、それともまだまだ語られていない裏の事情が存在しているということなのだろうか。

【参考記事・文献】
『おじゃる丸』声優・小西寛子氏が激白、私がNHKに声を無断使用され、告訴に至るまでの全容
https://biz-journal.jp/journalism/post_24712.html
声優の小西寛子「おじゃる丸」降板の理由がヤバすぎると話題に
https://aikru.com/archives/4582

【文 ナオキ・コムロ】

画像『おじゃる丸 おじゃるとゆかいななかまたち [DVD]