仙台在住の敏太郎さんと同じ歳の専業主婦です。ペンネームは、れいちゃんでよろしくお願いします。
怖がりな私は霊体験などは“気のせい“で済ませる方で、あまり意識しないようにしてきましたが、あーりんさんの「あの世の方もこの世の方もこんにちは」というキメセリフに、認識を改たにしました。
霊は、肉体がないだけで意識は肉体を持つ人間と同じだと。すると恐怖はなくなり、私の許容範囲が広がったように思います。前置き長くなるといけないのでこの辺にしておきますが、敏太郎さんのアトラスラジオにはたくさん感謝したいことがあります。
さて本題です。温泉好きな私たちは、これまで数多くの秘湯へ訪れています。しかし、この温泉での体験はちょっとばかりリアルでしたので、アトラスラジオを聞いているうち、あ、そういえばこの時の体験、もしかしたら瓶太郎さんならお分かりになるかも!と閃き、筆を執る次第です。
三年前の12月、東京でのある霊的な勉強会を終え、車で帰る途中、このまままっすぐ仙台に帰っては勿体ないと、途中、福島県土湯温泉のある温泉旅館(ホテル山水荘)に夫と二人で泊まった時のことです。
山あいの、脇には川が流れるところにその旅館は位置しています。その日は雪がぽっぽと降り積り、辺りは白一色。源泉から流れ出る温泉が溶かすところだけ土が見えており、温かな湯気が立ち昇る景色には、一刻も早く温泉に浸かりたいと、気分は盛り上がります。
チェックインした私たちはいつもの通り、仲居さんの館の利用説明を受けるが早いか、浴衣に着替えると早速温泉へ。
その旅館には、半露天風呂があり、時間帯で女性男性の入れ替えがありました。夫が先にその露天風呂へ行きました。私は屋内の大浴場でひとっ風呂浴びて部屋に戻ると、しばらくすると夫も戻ってきました。
「もうすぐ露天風呂女性タイムだよ、行っておいで」と平静な口調で夫。午後6時過ぎでしたか、12月でしたのですでに陽は沈み暗くなっていました。夕食までにまだ1時間ある、今のうちならと、露天風呂へ向かいました。露天風呂に入ると、灯篭のような灯りが2つ3つあるだけで、辺りは暗闇。他に客もなくひっそりとしています。雪が深々と降りしきる中、脇に流れる川の音が聞こえるだけです。
露天風呂には、檜風呂、直径2㍍ぐらいのものと、その奥にちょっと広めの岩風呂がありました。寒いので、手前の檜風呂に飛び込みました。
身体に浸みる湯の温かさ、雪景色を満喫しながら極楽気分です。浸かってまもなく、左足にサワッと触れるものがあります。気のせいかと思っていると、またサワッ。左足付近に何かあると思い、手を回すと、手にサワッ。風呂の栓に紐でもついていて、それが私に触れたのかと探りましたが、風呂の底には何にもありません。
おかしいなと思いつつ、浸かっているとまたサワッとくるのです。感触としては、紐のような、海の磯なんかで海藻が足に触る感じです。気になって仕方なかったので、暗がりの中、手探りでこの紐だか海藻だかを捕らえようと躍起になりましたが、とうとう捕らえることはできませんでした。
ちょっと気味悪くなったので、隣の岩風呂へ移ることにしました。
するとその岩風呂でも、先ほどの檜風呂と同じ感触が来ました。またぁ?!と思い、大きな風呂でしたので、場所を変えました。しかしまたサワッとくるのです。
何かついてきたか?さすがに、なんか変だぞ!と気味悪く思いましたが、あまり考えると怖くなるので、屋根はついているものの露天風呂だから、木の葉でも浮いてたのでしょう、と思うことにして、そそくさと湯から上がり部屋へ戻りました。
「どうだった?」と夫。私は早速、その出来事を話しました。すると夫は「ビンゴ!」と興奮気味に言うではありませんか!夫も同じ現象があったというのです。
「なんで先に言ってくれなかったの〜!」と言うと、私が怖がると思って言わなかったと言います。なんだろう、風呂の中に鯉でも泳いでるんかいと夫は思ったそうです。
岩風呂ではその現象はなかったようです。
翌朝、あらためてその露天風呂へ入りましたが、この葉が浮かぶわけでなく、まして、周りの木々は刈られ、ひさしが深く下がるその露天風呂に枝葉が入り込むような環境でないことに、昨夜のあれは一体なんだったんだろう?とより不思議に思いました。帰り道中の話題はそれに尽きたことは言うまでもありません。
透視できる友人らに、状況を伝え、どうよ?と聞いたところ、うーん龍神かな?あなたたちにわかりやすいようにそうして現れたんだ、とか言ってましたが・・・
今思えば、旅館に問うてみてもよかったかもしれません。
その後、土湯温泉での出来事をすっかり忘れた頃、今度は鳴子温泉の日帰り温泉、源泉掛け流しの滝の湯さんへ行った時のこと。
駐車場脇の温泉神社の階段を降りたところにその滝の湯はあるのですが、陽も落ちた暗がりの中、その階段を下りる時に、またあのサワッが足元に来たのです!ふと、土湯温泉の露天風呂の記憶が蘇り、立ち止まって足元を払っていると夫がそれをみて怪訝な顔をしています。
やはり友人が言う通り、サワッは、龍神様なのでしょうか。
敏太郎さん、お湯に纏わる何か妖怪でもいるのでしょうか?ご存知でしたらお教えください。もし、温泉にまつわる妖怪がいたら、楽しいですね。
余談ですが、各地温泉地を巡っていると、日本の名湯秘湯と言われる温泉街が廃れて行きつつあることを目の当たりにします。廃業した温泉宿は外国資本に買収されているようです。鳴子温泉も例外ではありません。
温泉地もあまびえのような妖怪登場で、再復興、活性化に繋がればいいな、と思いませんか?日本の大事な文化、なんとしてでも我々日本人の手で守りたいものです。
(アトラスラジオ・リスナー投稿 れいちゃん ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
SeidenperleによるPixabayからの画像