すりガラス越しの影
4歳か、5歳の頃、母の実家で母の父(私の祖父)の法事があり、お坊さんが来てお経を唱えている時のことです。
その家は南東にL字に縁側廊下があります。廊下とその仏間の仕切りは障子(上部)とすりガラス(下部)の引戸でした。
小心者の私はお経の声に少々怯えていました。そんな時にふと目に入ったのは仏間の東側の引戸のすりガラスの部分でした。そこには今仏壇の前でお経を唱えているお坊さんが廊下を南方向へ向かって歩いている影が見えるのです。
『うん?もう1人お坊さんが来てるのか?』と不思議に思った瞬間に恐くなって母に、
「あれ誰?」
とたずねましたが、
「どこ?誰もおらんよ」
と返されました。
その引戸の部分を過ぎて内壁になって影は見えなくなり、南側の内壁にそのお坊さんの歩行スピードに合わせて目で追っていました。
L字の廊下の角の部分には人が通れないくらいに物が置かれていましたので南側には現れないだろうとも思っていました。
すると南側の引戸のすりガラス部分にまたそのお坊さんの影が現れ南側の廊下を西方向に向かって歩いて行きます。
ますます恐くなったので泣きながら母に、
「ほら、あそこあそこ!!」
と、再度訴えましたが、
「おらんおらん、そんなんおらん」
と怒られたという体験です。文章で部屋の中や方角の説明をするのは難しいので伝わっているのか心配です。
成長するにつれて、『法事に2人のお坊さんが来ることは少ないでしょうし、ましてや読経中にその内の1人が家の中を歩くということもないのでは?』と思うようになり、ますます不思議だと感じています。
もしかすると祖父が帰って来ていて、家の中を歩き回っていたのか?
しかし、そのすりガラス越しに見える影はお坊さんと同じ黒い直綴(じきたつ)でしたので、お坊さんの念が見えたのかもしれません。
雲のようなUFO
高校生の頃、当時サッカー部に所属していた私はキャプテンを務めていました。練習終了時に、30秒くらい目を閉じて黙想をしてからグラウンドに挨拶をするのが約束事としてありました。
私が、「黙想」と言うと部員は目を閉じます。
その時に部員が目を閉じているかをチェックするのがキャプテンの役目でしたので、チェックをしていました。
ふと海側を見ると雲にしてはハッキリとした姿の円盤状の物体が遠くにあり、それは尾を引いて飛んでいました。
私は、「ちょっと見て!!あれ何!!」と部員に言って、みんなで見ました。
「UFO?」「ヘリ?」
という声が上がり、1人の部員が、
「反対側からも来よん!!」
と言い、見ると少々小さ目な円盤が先ほどの円盤にぶつかるコースで近づいていました。そして2つの円盤は合流してゆっくりと他の雲と同じようにモヤモヤとした雲状になってしまいました。
時が経って、その頃の部員にこの件を話しても覚えていませんでした。
幽霊
大学生の頃、軽音サークルに所属していました。そのサークルは夏になると楽器も持たずに県南の半無人島へ行って合宿という名ばかりのレクリエーションキャンプを行います。昼間は海で遊んだり、夜は花火大会や一発芸大会をしたりして遊びます。
そしてバーベキューを各班でするのですが、我々の班は暖竹(だんちく)という大きな植物が生い茂る場所で火を焚いてバーベキューをしていました。
辺りは暗く1つの懐中電灯の光とバーベキューの火の灯りしかありません。ふと正面のサークル仲間を見て肉に箸を伸ばそうとしたのですが、もう1度そのサークル仲間を見ました。
その二度見の原因はサークル仲間の背後の暖竹でした。
そこに女性が帯を巻いた和服(白装束?)を着て手を前にぶらりと出して斜め横を向いて立っています。
私はドキッ!!としましたが、その場ではこのことを話すと何か起こるかもしれないと思い、何も言うことはできませんでした。
バーベキュー後、同じ班の霊感のある女性の先輩に
「先輩、さっきの場所…」
と言いかけると、
「おったやろ?私も気付いたわ。おったわ」
と返され、うわ〜この先輩スゴ!!と驚きました。
UFO?
社会人になった私はボランティアで少年サッカーのコーチをしています。ある日曜日の練習の休憩時に雲一つない青空に向かって1人の選手が、
「あれ何?」
と指をさしています。
視力が良くない私も見上げて、
「どこ?」
と選手の指さす方をジーっと見ていると、その青空よりもさらに青い極々小さな点が見えました。それは回転しているようにも見えます。
「あの青いの何?」
と言われて、
「さぁ?」
と答えるしかありませんでしたが、他の選手が、
「青?黄色やろ?」
と言います。
私はその選手に近づいて、
「どこ?」
と、見てみると青い点から少し離れた場所に黄色の小さな点が見えました。で、最初の選手が、
「赤もある!!」
私もその青と黄色の周辺を探すと、やはり赤い点がありました。それら3つはどれも静止して回転しているように見えます。誰かが放した風船?と思ったりもしましたが、その季節に祭は行われていませんでした。
その3つの位置関係は三角形ではありますが、正でも二等辺でも直角三角形でもありません。やはり風船かな?と思っていた時に、
「色が変わりよん!!」
と選手達が言い始めました。
見るとその点は同じ色になって、さらに赤〜オレンジ〜黄色〜透明〜青〜緑と変化していきました。それが何であるかの見当が全くつかない我々は休憩を挟んで練習を続けました。
・・・といったオチのないネタしかありませんが、先生に読んでいただけるだけで幸いと思っております。わかりにくい稚拙な文章をどうかお許し下さい。失礼します。
(アトラスラジオ・リスナー投稿 別府市在住の男さん ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像 tandy-han / photoAC