28日夕方から、北海道七飯町東大沼の山間部で北斗市の小学二年生男子が行方不明となっている。
函館中央署によると、初めは両親は山菜取りの最中にはぐれたと証言していたが、後に男子が言うことを聞かなかったので、しつけのために車から下ろしたと告白している。男子は森の中の三叉路に置き去りにされ、数分後に車が戻ってきた時には姿が見えなくなっていたという。
置き去りにした現場は急な斜面と沢が入り組んだ場所であり、道を外れると深い森となっている。不明男子は黒の半袖の上着に紺色のジャージ、赤の運動靴を履いていて、食べ物や現金、携帯電話等は所持していなかったという。
この現場となった大沼及び駒ヶ岳近辺では、昔から奇妙な話が聞かれている。男子が不明になった大沼では明治時代に、日本に生息しないはずのサイが目撃された記録がある。
また、大沼は駒ヶ岳の麓にあたるのだが、駒ヶ岳に登山に入った人からは「時間がゆがんだ」「時間が飛んだ」としか思えない体験談が聞かれる事があるという。 例えば数時間山に入っただけだったのに、いつものペースで下山した所一昼夜が経過していた、という証言などが聞かれている。
もしかすると、駒ヶ岳や大沼周辺は時空の歪みが発生するポイントなのかもしれない。明治時代に目撃されたサイとしか思えない生物も、時空の歪みが発生した事 によって別の地域や過去の時代に生息していたサイが迷い込んでしまったものなのかもしれない。日本で言う神隠しのような、今までそこにいたはずの人が忽然 と消えてしまう、という事例は世界中で報告されており、彼らは異世界や別次元に行ってしまったのだとされることも多々ある。今回行方不明になった男子に関しても、不明になるまでの時間が短すぎるため一部では神隠しではないのか、とする声も挙がっている。
それでなくとも、現地は木々が生い茂り歩くのも困難な深い山の中であり、クマが出没する事でも知られている。軽装の男子児童にはきわめて危険性の高い場所であることは間違いない。
不明男子が一刻も早く救助されることを願ってやまない。
(文:加藤文規「ATLAS」編集・ミステリー担当)