【昭和の珍事件】まるでアクション映画!炎を噴き上げ、走り続ける爆走列車





1982年(昭和57年)1月5日の朝日新聞の夕刊に「東海道線を火の車走る」という内容の記事が掲載されている。

これは見出しのとおり、JR(当時:国鉄)東海道線の車両が燃え、そのまま走り続けたという珍事件だ。

火災が発生したのは、この記事の前日、1月4日の午後10時頃のことだった。東海道本線の富士川駅から富士駅のひと駅区間で、この路線を走っていた20両の貨物列車の後部車両が突然燃え始めた。

パニックになった車掌はすぐに本部に連絡し、車両の運行を止め、富士駅で緊急停車。富士駅で消防車7台が消火にあたったため、火災は車掌室の天井を少しだけ焼いただけにとどまった。貨物列車だったことで乗客はなく、また乗員にも怪我人を出すことなく、また貨物自体にも異常は見られなかったという。




さて、この火事の原因であるが、鉄道管理局の調べによると、火元は車掌が車両に持ち込んだ暖房用の石油ストーブだったという。

当時、貨物車両の車掌室は電気暖房が装備されておらず、冬場はとても車内がとても寒かったために、各列車の車掌の多くは石油ストーブを持ち込んで暖を取っていたという。

そして、このたびは何かのハプニングから、石油ストーブの炎が車掌室に燃え移り、「火の車」が誕生してしまったというわけだ。

近年では電気暖房が一般化しているため、鉄道に於ける火災事故はあまり報告されていない。石油ストーブという、実にローテクな暖房器具が主であった昭和の後期には、この手の火災事故は決して珍しいことではなかったようだ。




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『パニック・トレイン』予告編

(文:穂積昭雪 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像©David Mark / PIXABAY


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