サブカル

予算ゼロからアイデアだけで年間4億本売る“国民的アイス”にしたハギワラさんの話

画像『大接近! 工場見学 (2) ガリガリ君の工場〈アイスキャンディー〉>

2月12日放送の『激レアさんを連れてきた。』(テレビ朝日 毎週月曜よる11時15分)は、ここ20年間全ての「ガリガリ君」に関わっている、赤城乳業株式会社のハギワラさんがゲスト。

ハギワラさんによる、ガリガリ大改革!を見ていく・・・

1、ブチ切れ社員ハギワラ飛ばされる

当時アイス全般の営業をしていたハギワラさんはガリガリ君の可能性を感じ、「こんなもんじゃねえ!」と上司に販売法改革を直談判。すると「お前がやってみろ」と言われ、「ゴリゴリに売ってやるよ!」とかました結果、予算ゼロのひとりぼっちガリガリ君改革を担当することに。

2、実は嫌われていたガリガリ君

キャラクターが嫌われている事を認識。当時の企業キャラランキングでも嫌いにだけランクインしていた。嫌われていたそのワケというのが、「田舎臭い」「歯茎が気持ち悪い」「汗が汚らしい」「レジに持っていくのが恥ずかしい」など、特に大人の女性や女子高生に不評だったそう。このことから2004年に現在のパッケージに変更したのがハギワラさんだった。

3、公私混同!? 渡辺美里×ガリガリ君コラボ

ガリガリ君をポケモンみたいにコラボさせたいと考えたハギワラさん。そこでアイス以外のジャンルとコラボしまくった。結果、2006年ある雑誌の調査で女子高生人気アイス第2位を獲得。ここで社内の予算もゲットできるようになる。




4、禁断の3桁越え!高級ガリガリ君作戦

「もしかしてガリガリ君って安すぎてナメられてねぇか?」と思ったハギワラさん。しかし、会社のほとんどの人間は安さの価格(当時60円+税)に自信をもっていた。そこでハギワラさんは高級なガリガリ君リッチミルクミルク(当時100円+税)を販売。

「(100円玉一枚では買えない)世の中の厳しさを子供たちにおしえてやろうと思った!」と冗談めかして語るハギワラさん。これに対して、オードリー・若林正恭は「愛されているのに何でよ」と苦笑、アルコ&ピース・平子祐希が「無いよ。そんなマーケティング」とツッコむ。

SNSが無かった当時、宣伝として全国でガリガリ君(100円+税)を無料配布。すると、高級なガリガリ君を求めて大人が殺到し、新宿では警察が出動するほどの騒ぎになった。これにより知名度があがり、高級感が大人に浸透、子どもにもリッチ感を味わえると評価を得てシリーズ化された。

5、世間を騒がせた伝説の“○○味”誕生!

ソーダ味の知名度が圧倒的すぎるので、他の味も模索し発売していた当時、ある日、バイヤーに「最近の赤城乳業さんは攻めた味ないっすね」と言われたハギワラさん。そこで攻めた味の新商品を開発し発売!

それが「ガリガリ君リッチ コーンポタージュ」(2012年9月発売)

若林、平子と前田敦子も「覚えています」と回想。紀真耶テレ朝アナウンサーが「新商品は2か月ほどで売れる量を製造するが、このコーンポタージュ味は2か月分を3日で完売した。5億円以上の宣伝効果」と解説。

大成功だ。その後、ハギワラさんは「ガリガリ君リッチナポリタン味」(2014年3月)を発売。ハギワラさんは「味にこだわった。ピーマンの苦みも再現し、子どもたちの好き嫌いをなくしたい」と笑顔で回想。

ところが、このナポリタン味は3億円の赤字だった。

この頃を振り返るとハギワラさん曰く、「美味しいアイスが売れるんじゃない、売れたアイスがスゴイんだ」。こんな雰囲気だったそう。

これらの功績によりガリガリ君は現在「知名度もあるのに大胆な挑戦もする目が離せないアイス」と認知されている。

(辻伊織 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)