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ヴェスヴィオ火山の噴火で埋もれた古代の巻物、AIで解読に成功!

西暦79年、イタリアのベスヴィオ山の噴火により、ポンペイを初めとする大小様々な町が大量の溶岩や火山灰に覆われ、壊滅的な被害を被った。

被災遺跡として最も有名なのはポンペイだが、その周辺に存在した他の町や集落からも当時の様子が伺える遺構や遺物が見つかっている。ヘルクラネウムという町では、ピソという男の豪邸だった塀の中から、高温により炭化した何百冊もの巻物が発見されていた。

何年もの間、専門家たちはこれらの巻物の内容を明らかにしようと試みてきたが、非常に脆い状態だった上に一部が炭化の過程にあったため、調べることは非常に困難だった。

しかし今回、アメリカ、エジプト、スイスの3人の学生が、巻物に書かれた約2000語の解読に成功したという発表が寄せられた。この偉業は、長年にわたる複数の研究チームの努力によって実現したもので、最終的に三人の学生は70万ドルの大賞を獲得している。




テキストの解読には、人工知能、デジタルスキャン、マイクロコンピューター断層撮影など、複数の技術が用いられた。気になる内容はおそらくエピクロスの哲学者であるフィロデモスが、音楽、食べ物、人生の楽しみ方について記したものであり、最後の部分で無名のイデオロギー的敵対者(おそらくストア派?)らに対して陰口を叩いていたことが明らかになっている。

現在、これまでにスキャンされた4つの巻物の90パーセントを読むことができた人には、さらに10万ドルの賞金が提供されている。もしかしたら近い将来、すべての巻物に何が書かれているかがわかる日が来るのかもしれない。

Ines HirschauerによるPixabayからの画像