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イベリア半島で発見された3000年前の財宝が隕石で作られていたことが明らかに

科学者たちは最近、60年以上前にスペインで発見されたヴィレナ・トレジャー(ヴィレナの宝物)として知られる青銅器時代の驚くべきコレクションの一部に、約100万年前に地球に衝突した隕石由来の鉄が含まれていることを発見。

ヴィレナ・トレジャーには、金、銀、琥珀、鉄などの貴重な素材で作られた工芸品がある。このコレクションの各作品は、紀元前1400年から1200年の青銅器時代に生活していた人々の文化、技術、伝統の物語を伝えている。

ヴィレナ・トレジャーの起源と構造を深く掘り下げてきた科学者たちが、今回、意外な情報を明らかにしている。彼らは、物体のいくつかは地球外の物質から作られていると結論づけた。特に、人工物の中には宇宙由来の物質である隕石鉄が確認された。

この古い貯蔵物に関する驚くべき発見は、最近の研究によって可能になった。鉄の物体のうちの2つは、数百万年前に隕石から地球に落下した鉄から作られていた。金のシートで覆われた中空の球体とC字型をした腕輪は、先史時代の手仕事の精巧な例であることに加えて、地上と天上の世界を結ぶシンボルである。

発見された当時、ある種の鉄元素は鉛を含んだ金属を思わせる特徴的な外観を持ち、ところどころが輝き、鉄に似た酸化物で覆われていたため研究者の興味をそそった。




12月30日にTrabajos de Prehistoria誌に発表されたこの研究は、2つの鉄片を分析。この研究では、これらの人工物に使用された鉄が、隕石に由来することが明らかになった。これは、分光質量分析によって、隕石に似た鉄-ニッケル合金が特定されたためである。

これらはイベリア半島で発見された最初で最古の隕石による鉄の遺物である。彼らは後期青銅器時代の冶金(やきん)技術に光を当て、これらの文化が新しい技術でどのように革新したかを示した。その結果、これらの工芸品は歴史的な宝物としてだけでなく、過去を知る窓としても機能し、新しい技術の開発や社会の進化を知ることができる。

これらの物体は、スイスで発見された矢じりやポーランドで発見されたいくつかの物体のように、紀元前1000年から知られている隕石鉄の珍しい遺物に加わっている。

これまでのところ、データはスペインの人工物の組成がオーストラリアのムンドラビラ隕石の組成と似ていることを示唆している。

しかし、現在のところ古代の人々がこの特定の隕石の材料を使ってこれらの貴重な宝物を作ったと断言することはできない。研究者らは今後さらに調査を行う予定である。

(ナオキ・コムロ 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像 Museo de Villena / facebook

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