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スタッフや同業者も驚嘆する!レジェンド声優「野沢雅子」列伝

80歳を超える年齢でありながら、現在も第一線で活躍している声優野沢雅子。

芸歴としては3歳の頃に子役として映画デビューした女優としての活動をはじまりとするが、1950年代から声優としての活動を本格化させていった。

日本初のTVアニメ「鉄腕アトム」が声優デビュー作であるため、戦後のアニメ作品がほぼ声優歴とも言える人物である。ドラゴンボールの孫悟空、ど根性ガエルのひろし、いなかっぺ大将の大座衛門、銀河鉄道999の鉄郎などの声でお馴染みだろう。

なお、彼女には実に伝説的な逸話が多いことで有名だ。

ます、彼女は「初」が多いことでも知られる。例えば、少年役の声を女性声優があてることは今では当たり前になっているが、初めて演じたのは彼女であった。このことが、ドラゴンボールの孫悟空役やゲゲゲの鬼太郎の鬼太郎役などにも反映されていった。

また、近年は顔出しで広くイベントも行なう声優が珍しくなくなったが、その先駆けともなったのは彼女であると言われている。アニメ鬼太郎が大ヒットした当時、デパート屋上でイベントが開催された時に着ぐるみをかぶろうにも重すぎて断念した彼女は、着ぐるみの横に立ってセリフを喋ったという。

芸歴の長い声優の中には、ファンのイメージを損なってはいけないという思いから顔出しをNGにする人も多いが、声優として初めて顔出ししたということで、まさしく彼女はパイオニアと言ってもよいかもしれない。

また声優に対するプロ意識が非常に強く、また技術もきわめて高い。彼女は「内容を知ってしまうと、先に起こることがわかってしまい役になりきれない」ということからアニメの原作は読まないという。また、ひとたびミスをしてしまえば、始めから取り直しという生収録の時代を生き抜いたその技術はすさまじく、一人数役の撮影を一本撮りで演じ切るということも珍しくはないという。

一説には、彼女が難なく一人二役を演じきったことで、脚本家が彼女の担当する三役分のキャラ同士の会話を増やすという意地悪を仕掛けたが、見事に声を使い分けて演じたために脚本家が度肝を抜いたという。また、共演者に迷惑はかけられないという信念から、自宅がもらい火で全焼した際も10分程度の遅刻で仕事現場に駆け付けたという(仕事での遅刻はこの1度だけらしい)。




こうしたプロ意識の高さと技術の高さは、スタッフはもちろんのこと同業者からも驚かれている。

しかし一方で、彼女が一本撮りで終えてしまうと他の声優たちもできると思われてしまうという切実なクレームが寄せられたり、また戦闘シーンの多い場面で大声を張り上げようともまったく疲れる様子の無いさまに「身体能力がバケモノ」苦笑されたり、といったエピソードも聞かれている。

20年以上に渡りアニメ「ONE PIECE」で主人公ルフィを演じている声優・田中真弓が、ある時に「年を取っていって自分が死んでしまったあとの声はどうすればいいだろう」とボヤいた際、野沢雅子が「その時は私がやる」と返したというエピソードからも、そのパワフルさがうかがえる。

そんな彼女も、思いがけないミスを起こしたことがあった。

長年に渡りゲゲゲの鬼太郎の目玉おやじを演じてきた田の中勇が逝去後、6期において彼女が後任となったのだが、かつて鬼太郎を演じてきた経験が災いしてか鬼太郎のセリフを誤って読んでしまうことが何度もあり、鬼太郎を演じる沢城みゆきから「私、鬼太郎をやってもいいですか?」とツッコまれることが多かったそうだ。

声優のみならずTV出演もこなしているレジェンド声優たる彼女であるが、2023年3月にはなんと彼女のフィギュアが登場し話題を呼んだ。

今後も最低でも100歳まで現役でいたいと豪語する彼女の活躍はまだまだ続いていくだろう。

【参考記事・文献】
死後の心配をするルフィの声優・田中真弓に、野沢雅子が…
https://buzzmag.jp/archives/400122
野沢雅子
https://x.gd/E2EEr
野沢雅子
https://x.gd/Ejsh6
声優・野沢雅子さん 意外すぎる、数々の“初めて伝説”
https://news.line.me/detail/oa-magmix/tlp87t2nu12l

(ZENMAI 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像 https://www.aoni.co.jp/search/nozawa-masako.html