UFO

「UFOは国家安全保障に対する脅威」と現状を批判する米国防総省の報告書が公開!

創作の世界ならまだしも、実際に高度な地球外文明からの攻撃を受けることを想定して備えることは、かなり不可能な話だ。

そのような侵略者の能力を理解する術もなければ、攻撃されることを予知する術すらないのだから、世界政府がそのような事態に備えることができないのも当然だろう。

しかし、最近発見された機密解除文書によって国防総省のシンクタンクがUFO(それがエイリアンのものであるかどうかは別として)がもたらす潜在的脅威と、攻撃に対する国の準備不足を強調して懸念を表明していることが明らかになり、注目を集めている。

監察総監室(OIG)によると、アメリカはUFOの分析・追跡能力を十分に持っていないため、”軍事力と国家安全保障に脅威をもたらす “という。例えば「未確認異常現象に関する国防総省の取り組みの評価」と題された報告書には、次のように書かれている。

「UAPを特定し理解するための国防総省の努力は、競合する優先事項、実質的な進展の欠如、結論の出ない発見のために不定期であった。 しかし、軍用パイロットは、国防総省の散発的な特定、報告、分析の努力にもかかわらず、UAP事象を報告し続けている。国防総省は、UAPインシデントを検出、報告、収集、分析、特定するための役割、責任、要件、調整手順を特定する包括的なUAP対応計画を発表していない。その結果、UAPインシデントに対する国防総省の対応は調整されておらず、各軍部内に集中している。国防総省の各部局は、UAP政策や手順の策定において、米国やその領土、領有地、基地に対する脅威や攻撃を探知、抑止、防止する責任を負う地理的戦闘司令部をほとんど除外している」




つまり、実際に所属不明で自分達の迎撃能力を遥かに越えた物体が飛来してきた場合、対処できる手段は非常に限られており、侵略を容易く許してしまう可能性があるというのだ。

こうした懸念に対処するため、報告書は「国防総省がUAPに関する役割、責任、要件、調整手順を、既存の情報、防諜、部隊防護の方針と手順に統合する方針を発表する」など11の勧告を挙げている。また、統合参謀本部議長が「地理的戦闘指揮官に対し、その責任範囲内における未確認異常現象の検知、報告、収集、分析、識別に関する指針」を出すことも勧告している。

今回の報告書からは、UFO追跡に対する危険性の欠如は国家安全保障に対する脅威であるとみなされていた事が解る。このような検討が成された背景には、2017年に明るみに出た空母ニミッツの遭遇したUFOの存在や、2023年2月の謎の気球騒動があった可能性も捨てきれない。

過去の事例が存在しない正体不明の物に対してどのように対応すべきかは非常に重要な論点だと言えるだろう。

その上で、米軍や米政府がUFOに対してどのような対処をしていくことになるのか、今後の動きが気になるところだ。

(飯山俊樹 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

ThankYouFantasyPicturesによるPixabayからの画像