UFO

民間パイロットが「UFOを連邦政府に報告することを可能にする」法案が提案

アメリカにて、「民間パイロットがUFO目撃情報を連邦航空局に報告し、報復を恐れずにさらなる調査を受けることを可能にする」ことを目的とした新たな法案が提案されて注目を集めている。

この法案は「アメリカ人のための安全空域法(Safe Airspace for Americans Act)」と名付けられ、カリフォルニア州の民主党議員ロバート・ガルシア(Robert Garcia)とウィスコンシン州の共和党議員グレン・グロスマン(Glenn Grothman)が主体となり超党派で 提案されている。

目的としては連邦航空局(FAA)がUAPの目撃情報を収集し、事件を取り巻く状況に関する関連データをまとめ、国防総省の全領域異常解決局に報告することを義務づける法案に付随したものとなる。

興味深いことに、この法案が対象とするのは民間人パイロットだけでなく客室乗務員、配車係、整備員、航空管制官も含まれている。 さらに航空会社や空港自体も、注目すべきUAP事故が発生した場合は提案されている報告システムを利用することができる。


また、この法案ではUFO現象につきまとう汚名ーーー周囲からの偏見や悪評などが発生することを認識した上で、目撃者や報告者が雇用主から報復を受けたり、パイロット免許を失うことになる医学的欠格事由に直面したりしないよう、目撃者を保護する条項も盛り込まれている。

この法律案について、提案者の一人であるグロースマン議員は「空の最前線にいる人々に、潜在的な脅威が徹底的に調査されるのを確実にするのに役立つ、UAP目撃情報に関する貴重な情報を提供する権限を与えるものになる」と述べる。また、この法案は「情報開示のための新たな一歩になる」と主張するガルシア議員は、ともすれば見過ごされるUAP遭遇を連邦政府が調査するための「安全なプロセスを提供する」法案になると語った。

もちろん、この法案が本当に法制化されるかどうかは議会の試練を乗り越え、大統領の机の上に置かれるかどうかにかかっている。UFO情報の更なる開示と目撃者の保護を同時に謳ったこの法案が無事成立に至るのか、気になる所だ。

画像 Photoman / Adobe Stock