【泥棒民俗学】一日48里を走る怪盗稲妻小僧、 日本人に残る泥棒への信仰

画像 稲積小僧の墓 ©山口敏太郎 撮影




今回は山口敏太郎的解釈で泥棒への崇拝と畏敬を考察してみたい。

日本史上、何人か有名な泥棒は伝えられている。秀吉の大坂城に忍び込んだ「石川五右衛門」、江戸の義賊「ねずみ小僧」、創作キャラらしいが女性と見間違う美少年泥棒「弁天小僧」、我々日本人の間には泥棒をダークヒーローとして崇める傾向がある。これは何も江戸明治の習慣ではなく、現代にも通じている。アニメキャラならば「ルパン三世」「キャッツアイ」、名探偵コナンのライバル「キッド」も同様だ。

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勿論、創作に限っての話ではない。現実面でも「怪人21面相」や「三億円事件の犯人」を英雄視する輩は少なからず存在する。

「稲妻小僧」は明治を震撼させた怪盗である。その名を坂本慶次郎を言って、江戸末期に生まれ明治に暗躍した泥棒である。この男 足が驚くほど速く、1日に48里もかけたと言われいる。走るさまが稲光のようなことから、「稲妻小僧」「稲妻強盗」という渾名がついた。

茨城県新治郡中谷村大岩田の百姓の家に生まれ、幼少期から犯罪を繰り返し、明治21年に無期徒刑の判決を受けたが何度か脱獄を繰り返し、伊藤博文のご落胤を自称した。この辺り江戸期の天一坊のようである。明治32年(1899年)2月14日に、埼玉県北葛飾郡幸手町に捕縛され、明治33年(1900年)2月17日、市ヶ谷監獄支署にて絞首刑になった。判明しているだけで被害件数は45件、奪った金は700円、死者3人、重傷者13人という稀代の大泥棒であった。




死刑になる直前、新宿区の長善寺の住職と懇意になり、心を入れ替えたとされる。かつては「稲妻小僧」のお墓も「ねずみ小僧」のお墓のようにギャンブルのお守りとして削られていたが、今は訪れる人も少ないという。この辺りの逸話は弊社が当代の住職に取材して判明した事実である。

因みに漫画「ゴールデンカムイ」に出てくる坂本慶一郎はこの際坂本慶次郎こと「稲妻小僧」がモデルであるという。

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(山口敏太郎 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像『ゴールデンカムイ 12 (ヤングジャンプコミックス)


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