病院の怖い話、姉から聞いた話を投稿します。
『夜勤の仮眠中に見たオバケのはなし』
以前勤めていた病棟では、ほぼ使用されていない広い会議室に簡易ベッドを置き、夜勤の仮眠室として使っていた。
その日は病棟が落ち着いており、2時間半の仮眠時間があった。私は2日連続の夜勤で疲れており眠くて仕方なかったので、『今日は寝るぞー!』と仮眠室に向かった。
仮眠室でベッドの支度をして電気を消し、寝ようと思うが、なんだか気持ちがゾワゾワ落ち着かず眠れない。
体は寝たいのに神経が昂っている感じで、寝られないことに、ややイライラとしながら、30分ほどたった時、ふっと自分のベッドが置いてある横のスペースが気になり、体を動かさずに目だけでそちらを見た。
すると、中年の男性がA4くらいの大きさの紙を持ち、じっと紙を見ながら立っている姿が見えた。
その人は私の方は向いておらず、私に気がついている感じもせず、ただ紙をじっと見ていた。
部屋に入る時に誰もいなかったし、部屋に入ったら鍵も閉めたし…なぜここに人がいるんだ?と考えながら目を閉じ、自分の行動を思い出していた。
もしかしてオバケかもしれない…と思い、そっと目を開け、男性がいた場所をもう一度見たところ、その人はいなくなっていた。
眠気は完全に吹き飛び、あと2時間近くその部屋で体を横にしていることも嫌だった私は、急いで部屋の電気をつけ、もう一度部屋の確認したが、誰もいなかった。
ナースステーションに戻り、「まだ休憩でしょ?」と言う先輩に、「ちょっとオバケを見たみたいで、もう嫌だからあの部屋に行きたくない」と伝えた。
先輩は、「あの部屋?いるよ。結構いる。多分あそこ通り道みたいになってるよ。だから私はあの部屋で休憩とらないんだー」と、あっけらかんと言っていた。
勤務が終わり、先輩から、「見た人って男の人じゃない?」と言われた。どうも私が見た人は、そのあとしばらく私の後ろについて回っていたそうだ。
「自然といなくなったから心配しなくていいよー」と先輩は笑っていたが、私は帰宅後、シャワーを浴びる時に粗塩を自分にかけてから体を洗った。
以上です。
(アトラスラジオ・リスナー投稿 コロッケのコロちゃん ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像 kimtoru / photoAC