「広島県のホールに現れる黒い渦の中の大きな眼球の記憶」

今回の投稿は、長年、脳裏に焼き付いたまま忘れられない恐怖体験です。

なのに何故か、その体験した場所もその時に一緒にいた人間の顏も記憶の中から削除されていてまるで夢での出来事のようで 現実に見たのかどうか自信が持てません。

なので、誰にも語らず、投稿も控えていましたが最近になって様々な舞台関係の会社の方に「昔、広島県のホールにこんな貼り紙をしているホールが有ったのを知らないか」と尋ねたところ、殆どの方が「あ〜、聞いた事が有る」とか「どこのホールの話だったかな〜」などと不明瞭な返答を返してきます。

ただ、私が体験したと記憶している映像は、少なくても私だけが見た夢ではないのではと思い、今回、投稿させて頂く事にしました。

中国地方では以前は結構有名な話だったはずなので もしアトラスラジオのリスナーの方で詳細をご存知な方がいらしたら是非に教えて頂きたいです。

今から35年ほど前の 私が25歳の頃の話です。

場所は確か広島県の三次市(みよしし)か、竹原市(たけはらし)だったと思います。催し名は忘れましたが照明の手伝いで私はそのホールに伺いました。

地元の業者からの依頼でしたが ホールに入館して直ぐにその方から「壁に貼っている貼り紙を見付けたら、気を付けて下さい」と言われました。

意味が分からず首を傾げると、

「『上を見るな!』と書いた貼り紙が貼ってあるから。ただそれだけの事だ。触るなペンキ塗りたて!と書いてたら触るなってことだから」

同行していた先輩が真剣な表情で説明にならない説明をして、これ以上はこの件に触れるなと言われました。

変な事を言われるなと思いましたが 私は奇妙な約束をさされて仕事に入りました。しかし、注意されると余計に気に成り、逆に貼り紙を目で探しながら仕事をしていましたが何処にも貼り紙は見当たりませんでした。

休憩中にホールの管理をされている年配の方に貼り紙の貼っている場所を尋ねましたが、教えてはくれませんでした。それどころか激しく怒鳴られてますます妙な印象を受けました。

そのまま設営は終わり、リハーサルも滞りなく完了して本番が始まりました。

本番中のポジションの割り当てが無かった私は客席後方の照明操作室でボンヤリと舞台を眺めたり、その場にあった雑誌とかを読んでいました。

そんな中、突然、目の前のチーフオペレーターが大きな声を上げたのに驚いて私は立ち上がり舞台を見ました。チーフはインターカムでピンスポットの担当の女性の名前を連呼していました。




良く見ると2本ある内の片側のピンスポットの光が、舞台から大きく外れて客席の天井部に固定されたままになっているのが分かりました。

チーフは私を振り返って、彼女と換わってオペレートするよう命令しました。

私は照明室を飛び出して客席左壁面に内側にせり出したスポット室に向かいました。私が到着した時には、扉が開放されホールの管理員の方が数名気を失っている彼女を室外に運び出している所でした。

目を大きく開いたまま口から何やら涎(よだれ)のような液体を垂らした彼女を避けて、私は部屋に飛び込むとスポットライトに手を掛け、操作の準備を始めましたがその時に私はその部屋の壁に貼られた『絶対、上を見るな!』の貼り紙を見付けました。

朱色の墨汁で半紙に書かれた貼り紙でした。

どうしてか、私は反射的に何の躊躇いも無く上を見上げてしまいました。そして、私も彼女同様にその場で意識を失ってしまいました。

その時に自分が天井に何を見たのかは その時点で認識していた筈なのですが、自分自身で記憶を塗り潰そうとしたのか、会社に戻った後も誰にも語らず過ごし、やがて時間の経過と共に、どこでの出来事だったのか、誰と一緒に行った現場だったのか、その日の記憶だけが何年も消されたままでした。

ところが、ある映画が切っ掛けで突然記憶の断片が繋がって明らかになってその場所で何を見たのか思い出してしまいました。

1998年『リング』を見た時、体験からほぼ10年後、井戸の底から開口部を見上げた景色が、まさにその時に見た状況を思い出させました。

低かった筈のスポット室の天井が闇に飲まれて天に向かって伸びていて、貞子の眼球そっくりの片眼がその中心で私を見下ろしていました。眼球から生えたような黒髪に見えるモヤ状のものが 大量のミミズのように蠢きのたうっていました。

その不気味な眼球を思い出したのを切っ掛けに徐々に投稿したそのホールでの出来事も思い出しました。いまだに思い出せない箇所は有り、不確かな繋がらない記憶もありますが根拠も弱いのですが、それ以降は夢では無かったと感じています。

中国地方の方で聞いた事の有る方が多数おられる事を信じてます。

すみません。なんかフワフワした話ですが、読んで頂ければ幸いです。

(アトラスラジオ・リスナー投稿 讃岐の白狐さん ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

Photo credit: Thomas Tolkien on Visualhunt

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