タカチェンと申します。
あれはいつだったでしょうか。ワタシがハタチ前後の時だったので30年ほど前のお話です。
ワタシは仕事もせず大阪に暮らす同郷の友達のマンションに居候してる状態でした。その友達はBくんとしましょうか。Bくんは当時大学生で学校が休みの時は昼間アルバイトに行っておりました。
ちょうどその日もBくんは朝からアルバイトに行ってたので床で寝ていたワタスはBくんのベッドで気持ちよく寝ておりました。
ちょうどお昼時に差しかかった時にワタシはウトウトの状態から金縛になったのです。目玉だけが動ける状態で目を閉じたままもがいていたその時、マンションの廊下の方からチャラチャラと金属音が聞こえてきました。
Bくんはいつも家の鍵などを腰に付けていたので「よかった、Bが帰ってきた。これで金縛が解ける」とワタシは思いました。が、しかし鍵で扉を開ける音もせず、扉がガチャリと開く音もしないのです。
玄関からワタシが寝ている部屋までは台所がある短い廊下があるのですが、玄関の方からゆっくりと足音は聞こえないのですが聞こえると言いましょうか、こちらに歩いて来るのが分かるのです。
その時ワタシはコイツはBじゃないと確信しました。
そしてそのモノはワタシが寝ている頭もと、開けっぱなしにしる部屋の入り口で止まり、ワタシの方をずっと上から見下ろしているのです。
じーーっとガン見しています。ワタシは怖くて思いっきり目を閉じたままなのですがそのモノ視線を感じるのです。
ヤバいと思ったワタシはもがきまくってやっとのことで金縛が解けて目を開けるとそこには何もいませんでした。その後は怖くてすぐに外へ逃げました。
何も見ていないのでなんとも言えませんが、鍵の様な音と歩いてくる気配と視線は確実に感じました。後でその話を霊感が少しある友達にしたところ、そいつは「あぁ、あのBんちの台所のあたり気持ちわるいよな」と言っておりました。
というお話しでした。
(アトラスラジオ・リスナー投稿 タカチェンさん ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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