アメリカはインディアナ州の野生生物当局が、同州の湖に「人食いカメ」が潜んでいるという噂を公的に否定して注目を集めている。
地元メディアの報道によれば、この奇妙な事件の発端は、16日日曜日にフェイスブックにて「パデュー大学の法医学者 の死体がモンロー湖で発見された」「遺体は白骨化していただけでなく首を切断されており、これは巨大なカミツキガメに襲われ惨たらしい結果を迎えたものだと断定された」という生々しい書き込みがなされた事による。
書き込みにはエリック・パドルジャック博士という法医学生物学者と称する人物の言葉まで引用されていたが、この記事は全くのでたらめ。しかしかなり巧妙に作られていたため、この記事を州の野生生物当局が介入して公式に否定するまでの間にネット上で拡散してしまったという。
20日水曜日、インディアナ州天然資源局魚類野生生物課は公式フェイスブックにて16,000回もシェアされたこの心配なニュースは “全くの虚偽 “であると伝えた。更にこのネット上でのジョーク記事について、同局は「ショッキングなものや常軌を逸したものを読むときは、出典を確認することが重要である」ことの教訓として役立てるべきだと考えている様子だ。
今回の噂話がある程度受け入れられてしまった背景には、同州に巨大なカミツキガメ「ビースト・オブ・ブスコ」の伝説が存在している点もあったかもしれない。モンロー湖に怪物が潜んでいないことを知ってがっかりしたインディアナ州民がいたとしても、巨大カミツキガメのブスコは否定されていないので、こちらの伝説を追うのも面白いかもしれない。
(田中尚 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)