私はオカルトやホラーが大好きですが、物理的な現象として存在するかについては懐疑的です。
人の脳は幻覚や夢などで、体験したように錯覚させることが得意なので、不可思議なことのほとんどは、脳の働きで説明ができるのではないかと思っています。
そんな私でも、何度か不思議な体験をしたことがありますので、その1つを書きます。
今から、25年以上前の高校1年生の時の体験です。
私は柔道部でした。柔道部には私達男子部員と女子部員がいました。
稽古(けいこ)が終わると、その日の当番が、全員が道場から出たことを確認して、照明を消し、鍵をかけて帰ることになっていました。
私が当番のときの出来事です。
照明のスイッチは、女子部員の更衣室の中にあったので、更衣室のドアを念のためノックし、声をかけて、誰もいないことを確認してドアを開けようとしました。ドアは引き戸で、10センチから20センチくらいドアが開いたところで、ドアの向こうから手が出てきて、向こう側からもドアを開けるようにドアに手を掛けました。
私は、自分の確認ミスで女性部員がまだ残っていたにもかかわらず、ドアを開けてしまったと思い込み、大声で謝り、中をのぞくなどもっての他なので、一目散に道場から出て、外で待っていた先輩に事のてんまつを話しました。
私は、怒鳴られることを覚悟しましたが、先輩はきつねにつままれたような顔をしながら、ここに全員そろっていると言いました。
先輩も不審に思ったらしく、一緒に道場の中に入って、女子部員の更衣室をのぞいてみたところ、誰もいませんでした。
あれは、妖怪のしわざだったに違いないと、今では考えています。
(アトラスラジオ・リスナー投稿 やまくまさん ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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