19世紀から世界で目撃されている未確認生物に「翼猫」が存在する。「翼猫」とはその名のとおり、背中に翼の生えた猫で別名「空飛び猫」「こうもり猫」「フライング・キャット」とも呼ばれている。
「翼猫」が始めて記録されたのは150年も前のことであるが、未確認生物には珍しく多くの写真や資料が世界各地で残されている。
これは翼猫が人間に捕獲され、見世物小屋やサーカス小屋の出し物として人気になったためであり、そのほとんどは「背中に腫瘍ができてしまったものが偶然翼に見えているだけ」もしくは「人工的に翼が付けられた」という結論が出ている。
ところがなかには「実際に空を飛ぶ猫を見た」という証言もごく希にだが伝聞され、いまだ根強い実在説もある。
さて、今回ご紹介している写真は今から60年以上前、1950年6月19日に読売新聞に掲載された「翼猫」の写真である。
記事によると、この翼猫はスペインで発見されたもので、とある貴婦人の飼っていた白猫の「アンゴリナちゃん」の背中に、突如として翼がニョッキリと生え出したものだという。
アンゴリナちゃんの背中に翼が生えだした原因は不明だが、何者かが人工的に細工したわけではないそうで、飼い主は頭をひねるばかりだったという。
また、前述のとおり翼猫は見世物小屋やサーカス小屋の出し物にし易いので早くも「この猫を売って欲しい」というバイヤーが多数現れたというが、可愛がっていた猫だったため結果売ることはなかったという。以来、この翼猫は続報がないことから、恐らく飼い主に大事に育てられたことと思われる。
奇怪極まるUMA界のちょっといい話……なのかもしれない。
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WINGED CAT
(文:穂積昭雪 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)