2018年7月7日、ある事件に関するニュースが日本中を震撼させた。
一昨年横浜市神奈川区にある大口病院で起こった点滴への界面活性剤の混入による殺人事件の捜査が大きく動いた。
2016年9月20日、大口病院で88歳の男性患者が死亡する事故が起った。当初は病死か事故死と思われたが、点滴が泡立っていることに関係者が気づき、調べてみろと界面活性剤が混入されていることが判明した。
殺人事件と判断した警察当局は、9月18日以降に同病院で死亡した3人の死因を再調査したところ、1人の男性患者も界面活性剤による中毒死だと確認された。
当時、死亡した患者を担当していた女性看護師が容疑者として疑われたが、決定的な証拠がなく捜査は困難を極めた。今回その31歳の女性看護師は20人以上に対する犯行を認めるような発言をしていると言われている。
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殺人容疑で元看護師の31歳女を逮捕 点滴異物混入(18/07/07)
大口病院内では2016年7月から9月にかけて50人近く死亡しており、同容疑者による殺人が何件、何人含まれるのか、今後の捜査が注目される。
横溝正史の小説「八つ墓村」のモデルになった岡山県津山市で発生した津山30人殺しが単独犯による最大の殺人事件ではあるが、今回はそれを遥かに超える可能性がある。
人の健康を守る役割を持つ看護師がこのような恐るべき犯罪に手を染めるとは、筆者は例えようのない衝撃を受けてしまった。 30年近く昔、筆者の通っていた神奈川大学と大口病院は至近距離にあり、筆者も病院の前をよくバイクで通過したものだ。自分が知っている病院で、このような殺人事件が行われたとは信じられない思いだ。
今後、詳細な事実が明らかになってくると思うが、この事件から目が離せない。
(山口敏太郎 ミステリーニュースステーション・アトラス編集部)
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