7月6日午前、地下鉄サリン事件等様々な事件を引き起こした一連のオウム真理教事件にて、オウム真理教の教祖であった麻原彰晃(本名・松本智津夫)と元幹部の早川紀代秀死刑囚(68)、井上嘉浩死刑囚(48)、新実智光死刑囚(54)、土谷正実死刑囚(53)、中川智正死刑囚(55)、遠藤誠一死刑囚(58)の7名が死刑執行となった。
オウム真理教は、平成元年の坂本弁護士一家殺害事件や、平成6年の松本サリン事件、平成7年の地下鉄サリン事件など多くの事件を引き起こし、被害者はおよそ6500人、29人が死亡している。本日死刑となった7名はいずれもこれらの事件に一つないしは複数関わった人物となっている。
特に地下鉄サリン事件は日本の犯罪史上類を見ない大規模なテロ事件であり、大都市で無差別に化学兵器が使用された世界でも類例のない事件で国内外に大きな影響を与えたものであった。
オウム真理教とともに必ずと言っていいほど取り上げられるこの大事件、「地下鉄サリン事件」を予言したと言われる漫画も存在する。
「少年マガジン」で連載されていた「MMR マガジンミステリー調査班」だ。
さまざまなオカルトネタや陰謀論を扱い独自解釈を披露していたもので、断定的な口調や「なんだってー!」等の派手な大ゴマ演出は今でもネタにされる事が多い。このマンガを読んで陰謀論にハマったりした人も多いのではないだろうか。
だが、ノストラダムスの大予言など、人類滅亡系の陰謀論を扱っていたとしても、そこはあくまで創作物にすぎない。だが、このマンガ自体に予言めいた回が存在していたのだ。
それは『甦るノストラダムス 暗黒大予言』というタイトルの回で、世界を動かしていると噂される組織「三百人委員会」がサリンを使ったテロを起こすというエピソードが紹介されたのだが、この回が収録された少年マガジンが発売された2ヶ月後に地下鉄サリン事件が発生しているのである。
そのためか、このエピソードはコミックにも収録されておらず、この回で初登場した調査隊の隊員の話も抜けることとなり、コミックを読むと何の説明もなく同隊員が存在するという、奇妙な現象が起きている。
昨日アトラスでも取り上げた小説「みどりの刺青」(※オウム真理教の犯罪は予言されていた?松本サリン事件を予言した?小説)といい、小説や漫画の作者たちのイマジネーションは、未来を幻視していたのであろうか。
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(山口敏太郎/勝木孝之 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像『MMR-マガジンミステリー調査班-(10) MMR-マガジンミステリー調査班- (週刊少年マガジンコミックス)』