先日、ATLASでも報じたように、人気アニメ『クレヨンしんちゃん』で野原しんのすけ役の声優をつとめてきた矢島晶子が6月29日の放送を最後に降板することが発表された。
矢島本人によると今回の降板は「しんのすけの声を保ち続けることが難しくなったことが原因」と語っていて、その特徴的な声の野原しんのすけ役を演じ続けることの過酷さを改めて世間に知らしめることになった。
アニメファンの間ではよく知られた話ではあるが、野原しんのすけの声は地声ではなく矢島本人が苦労して作り出したもの(矢島は美少女キャラの声も多く吹き替えている)で、以前とある媒体で行われたインタビューでは「(クレヨンしんちゃんの)収録後は確実に声が荒れるため、その直後は別作品のオファーが来ても断らざるを得ない」としんちゃん役の苦労を吐露していた。
また、クレヨンしんちゃんファンの間では、矢島が降板を発表してから、後任となる声優の予測がネットに於いて見られようになっている。
特にアニメファンが「二代目しんちゃん」の候補して名前を推す人物が、『涼宮ハルヒの憂鬱』の涼宮ハルヒ役などで知られている平野綾だという。平野はアニメ『らき☆すた』の泉こなた役を担当した際に野原しんのすけの声マネを披露したことがあり、そのクオリティの高さは声優界でも有名で、彼女を二代目しんちゃんとして推薦したいというアニメファンは数多い。
また、平野と同時に名前があがっているのが、『アイカツ!』などの出演で知られる女性声優の田所あずさである。彼女はレギュラーを務めるラジオ番組に出演した際に、平野に勝るとも劣らないしんのすけの声マネを披露。提供読みも(お遊びの範疇で)しんちゃん声で試行することもあった。
しかし、前述の矢島のインタビューの通り、野原しんのすけの声は矢島の生まれ持った声質、並びに彼女が26年間にわたり作り上げてきた努力の賜物であり、ただ「声マネができる」というだけでは毎週の主演は困難であることは間違いなく、「平野綾説」「田所あずさ説」はあくまでファンによる井戸端会議レベルに過ぎない。
ともかく、矢島降板まで残り1ヶ月を切っている現在、『クレヨンしんちゃん』ファンの総意としては、公式の後任発表に期待したいというところだろう。
(文:江戸前ライダー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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