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【山口敏太郎のオカルト的社会論その6】あらゆる差別に対して反対の姿勢を貫きたい

先日、フリーメーソンのロンドンロッジの友人が来社した。様々なビジネスの話や日本のサブカルチャーや伝統的な文化の話をした。同じフリーメーソンでも東京ロッジとは多少考え方にズレがあるように感じた。

何度も言うようだが、筆者はフリーメーソンのメンバーではない。しかし、何度否定しても陰謀史観に頭を支配されてる輩は「山口敏太郎はフリーメイソンだ」と主張する。筆者の性格からしてフリーメーソンのメンバーであれば、堂々とメンバーであると認める。メンバーでないのだから、これ以上は言いようがない。

中には、フリーメーソンとユダヤ人差別を一緒にして彼らを差別する輩も実在する。以前アトラスでは、ナチスに弾圧されたフリーメイソンの話を報じた。宗教や民族で差別をしない組織であるフリーメーソンが、ユダヤ人に対しても好意的であったためなされた弾圧であった。この歴史的事実に対しても「フリーメーソンが作り上げた架空の美談だ」と主張する陰謀論者が実在する。




国際化社会が加速化する現在において、本当に恥ずかしい認識である。確かに国際的企業の隠蔽や裏工作は実在する。国の諜報機関の某略や破壊工作も実在する。しかし、フリーメーソンの組織だった陰謀は、存在しないと断言できる。ましてや、フリーメーソンへの差別やユダヤ人の差別などもってのほかである。

筆者は基本あらゆる差別に反対のスタンスをとっている。職業差別、民族や出身地による差別、性別に関する差別、世の中には様々な差別が存在する。人間はちっぽけな生き物だ。常に誰かを差別しないと生きていけない弱い生き物だ。だが、一人の大人として何人たりとも差別をしてはいけない。経済活動やスポーツによって、順位がついたり優劣がついたりする事はある意味フェアである。しかし、生まれながらの性別や生まれた場所、自らの民族など自分の努力ではどうしようもない事柄に対して、差別を行うのはおかしな行為である。

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以前筆者は、ヘイトスピーチをやっている桜井誠氏と対談をした。対談のコンセプトは、差別主義を貫く彼に対して差別撤廃を訴えかけることであった。周囲からは反対された。「彼は凶暴な人間で、話を聞くような人間ではない」と言われた。これも一方的な決めつけである。桜井氏に対する差別ではないかと思った。「考え方の違う人間こそ話し合いの場を持つべきだ」と思っている筆者としては、強い決意を固めて対談に向かった。

結果として、両者の考え方は交わることなくすれ違いのまま終わった。しかし、日本と言う国を思う気持ちは一致していた。もちろん、考え方が違うからと言って、つかみ合いになることも、殴り合いなることもなかった。思想が違う人間同士もテーブルの上で紳士的に議論を交わすことができたのだ。ヘイトスピーチに対して暴力で対抗することや、憎しみや悪意に対して憎悪で対抗することが得策ではない。それはどちらも同じ穴のムジナである。これでは幕末の佐幕派、倒幕派の殺し合いとさほど変わりはない。考え方の違う者同士こそ、お互いに避けあうのではなく、大人として紳士的に論争するべきである。




一方で驚いたのは、筆者と桜井氏のトークバトルを読まずして「山口敏太郎は差別主義者だ!」「山口敏太郎は極右だ!」と決めつける人間が何人かいたことには驚いた。何も読まずして批判するとは、まことに愚かな行為である。差別反対を叫んでいる人間に対して差別主義者と言うレッテルを貼るとはいかがなものであろうか。これはある意味、「生まれ」「民族」「職業」と聞いただけで無条件で差別してしまう差別主義者と何ら変わりは無い。業界の中にも3人ほど僕に対する態度を変えた人間がいた。そのうち2人は対談内容を読み、理解をしてくれ握手を求めてくれた。クレバーである。

弊社は15歳のときに日本ボーイスカウト連盟の代表としてアメリカに渡った。16歳の時は、日本ボーイスカウト連盟の代表として韓国に渡った。その時感じた事は、それぞれの国の国民が、それぞれの国の文化にプライドを持ち、それぞれの国の伝統に敬意を払いながら交流していくことの大切さを教わった。

現代社会において自由な競争が行われ、その結果順位がついたり優劣がついたりすることは構わない。しかしながら本人の努力では致し方のない性別や民族による差別を決して許すべきではないのだ。

(山口敏太郎 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

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