2018年4月14日、TBS系列で放送された「サタデープラス」(サタプラ)にて、1978年に流行したインベーダーゲーム(スペースインベーダー)の特集が行われた。
国民的な大ブームになったインベーダーゲームの登場は、100円硬貨の不足を生み出し、日本銀行は100円玉の流通量を3倍にしたほどであった。また、経済効果は26億円あったと言われており、人気店ではインベーダーゲーム1台で100万円の売り上げを記録した。
売り上げの100円玉硬貨を車に乗せて銀行まで運ぼうとしたところ、その重みで車の後方が沈んでしまい、運転に支障をきたしたという。また、当時50万円(ブームの頃は1台1000万円にも値上がったという)もしたインベーダーゲームが5台も盗まれる事件も発生していた。
番組にはインベーダーゲームの開発者である西角友宏氏も出演しており、開発秘話を語った。
その頃流行していた映画『スターウォーズ』からヒントを得て、「これからは宇宙ブームが来る」と予測し、インベーダーが攻撃してくるゲームを思いついたという。
当時は相手が攻撃してくるゲームは先例がなく、当初ゲームセンターからは不評であった。また、設計からキャラクターデザイン、プログラムまでほとんど1人でやったと証言していた。
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発売後、一ケ月が経った頃、「インベーダーゲームが故障した」という電話があり現場に行ってみると、100円玉が入りすぎてゲームが稼働していなかった。その後、インベーダーゲームは爆発的ヒットへとつながっていく。
筆者の記憶によると、当時PTAからインベーダーゲームが禁止されていたように覚えている。そのため子供たちは親の目を盗んでインベーダーゲームをしていた。また、インベーダーゲームに出てくるインベーダーそのものも人気があり、消しゴムやおもちゃになったりしていた。
都市伝説で言えば、発売元のタイトーの新入社員が100万円のボーナスをもらったとか、同じように当時流行していた口裂け女に襲われた場合でも、100円玉を投げてやるとインベーダーゲームが好きな口裂け女は、100円玉を拾うためにそちらに気が取られ、その隙に逃げることが可能だと言われていた。
ソフトバンク社の孫正義氏はその当時アメリカに留学しており、日本でブームが終わった直後、日本から最初は1台5万円で買い取った20台の中古インベーダーゲームを空輸た。現地のレストランに置いてもらい様子を見た後は、更に350台をアメリカへ輸出して半年で1億円の大儲けをしていた。
また、100円玉の回収があまりにも重すぎて、車メーカーにタイトーが働きかけて車両後方から荷物を持ち上げるパワーリフトを開発したという都市伝説もあるが、これは事実ではない。60年代にすでに開発されていたのだ。
(山口敏太郎 みミステリーニュースステーションATLAS編集部)