斜面に生息、獲物に向かって滑り降りてくる妖怪「スライドロックボッター」

普通の生物は平らな地面の上で生活しているが、あえて斜面で暮らすという変わった生態の生物が存在しているという。

それが、アメリカのコロラド州の山中にいるとされている「スライドロックボッター」だ。

この生物は斜度が45度以上はある険しい山地の斜面に生息するとされており、陸上の生物だが丈夫な尾びれのある大きな魚のような姿となっている。




普段は尾根や山の頂上付近におり、獲物が下を通りかかると勢いよく滑り降りてきて、大きな口で襲いかかって食べてしまうのだとされている。その早さはリュージュのそりに近い早さだというので、相当なものである事がうかがい知れる。

特にオフィール・ピークスとリザザード・ヘッド付近の森林地帯では被害が大きかったため、いらない服で人形を作って中に火薬をつめ、ロックボッターを仕留めようとしたそうだが、この試みはうまくいかなかったようだ。その代わり、ロックボッターの習性や行動範囲が分かったため、ガイドブックを作成して観光客に危険地帯を知らせるようになった、と書物には書かれている。

この妖怪は1910年にアメリカで出版された「木こりの森の恐ろしい動物たち」に掲載されているもの。他に掲載されている生き物と同様に、やはりこの生物も当時いるのではないかと信じられていた想像上の生物である可能性が高い。だが、独創的な造形や生物たちの習性には特筆すべきものがあるのではないだろうか。

(田中尚 山口敏太郎事務所 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)




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