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約80年前に流された瓶詰めの手紙、差出人が判明!

どこかのだれかの元に届く事を願って瓶に摘められ、流される手紙。物語に登場し、実際にやってみた方もいるのではないだろうか。

オーストラリアのフレーザー島で当時16歳のジャック・ハウレット少年が発見したのは、1935年にシドニーからオークランドへ航海中の船から流された瓶詰めの手紙だった。


紙は2枚入っており、一枚は船のメニュー、もう一方は手書きの手紙だった。それによると、ロバート・ハア夫人とその息子ビリーが1935年の11月9日に航海の途中で流したものとのことだった。

ハウレットはメニューの裏に記載されていた住所に連絡を取ろうとしたが、結局探しあてられなかったため、あきらめて手紙を保管することにした。それから数十年後、彼の息子のケント氏がこの手紙を発見、差出人の家族を追跡することにした。

彼の調査によると、その手紙はシドニーの海岸からおよそ800キロメートル離れた地点を航行していたMV Wanganellaという船から投げられた可能性が高いことが明らかになった。おそらく25年にわたって海に流されるままになっていたのだろう。彼はまた、手紙を出した少年ビリー・ハアについての新しい情報を調査し、ある事実に行き当たった。




「私がビリー・ハアを掘り下げたところ、ウィリアム・ハア教授という人物に繋がりました」とケント氏は語る。「彼はオーストラリアの放射線科における創始者の一人だったのです」

彼は可能であれば手紙を流したビリー氏の子孫と会い、手紙を渡すことができればと思っているそうだ。数十年の時を越えて差出人の家系までたどり着いた手紙が、再び差出人の元に帰る日は来るのだろうか。

(加藤史規 山口敏太郎事務所 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

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