渡辺徹は芸能界でも、1、2を争う霊感の持ち主だ。
今までもアトラスで渡辺関連の記事を掲載してきた。「客席で熱狂的に応援していた女の子は死者」「渡辺徹一家は年末年始の旅行の前にパンツ一枚で食事する」「渡辺徹と榊原郁恵の夫婦喧嘩はおならとシャケが原因」などが過去記事である。
ある日、渡辺が自宅でくつろいでいたところ、飼っている犬が駐車場に向かって猛烈に吠え始めた。
「ワン、ワン、ワン・・・」
「おい、どうした」
渡辺が犬をなだめた。同時に犬が吠えていた方向の駐車場に設置してあったセンサーのライトがついた。
(おや、ライトがついたぞ、何か駐車場にいるのか?)
ちょうど監視カメラも駐車場についているので、モニターでチェックしてみたが誰もいるような雰囲気は無い。
(おかしいなぁ)
そうこうしているうちに、一度消えたセンサーライトがまた点火した。
「なんだか怖いわ」
「オレがちょっと見てくるわ」
不安そうな子供や妻を残し、渡辺はバットを持って裏口から出て駐車場に向かった。そして駐車場に入りかかった瞬間、
「シュ、シュシュ、シュ」
何やら細長い尻尾のようなものが、車の下に潜り込んだ。
(なんだ、小動物か)
近所から珍しいペットでも逃げ出して、駐車場にでも潜り込んだのであろうか。不安に思った渡辺は駐車場のシャッターを開けて車のボンネットを叩き、車の下に隠れているかもしれない小動物を追い出そうとした。
「バン、バン、バン」
渡辺が凄まじい勢いで車を叩いた。
「シュル、シュル、シュル」
すると車の下から小動物が逃げ出した。
「なんだァ、こいつ」
その小動物とは、まるでネズミの尻尾が生えた裸の小さい親父だった。すぐさま追いかけたが、そのねずみ男は姿があっと言う間に見えなくなった。
(なんだったんだ、アイツは・・・)
まさに逃げていく後ろ姿は、リアルネズミ男だった。
それからしばらくして、次男と一緒に愛犬を散歩させていると愛犬が突然動かなくなった。よく見てみると前方を睨んでいる。すると、次男が前方を指差してこういった。
「あっ、ネズミのオジサン」
渡辺が目を凝らしてみると、あの日に見た尻尾が生えた裸のおじさんが道路を横断していた。
関連動画(こちらの動画はおふざけドッキリものです)
Rat Monster | Monsters | Scare Tactics
(山口敏太郎 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像『路地裏ブルース』