昨年末から日本全国を厳しい寒さが襲っている。地域によっては例年以上の積雪も見込まれている。この寒波は日本だけでなく、世界各国でも猛威を奮っているようだ。アメリカでは例年以上の冷え込みを見せており、北東部では死者14人、停電や航空便の欠航も相次いでいる。また中国では大きな滝が凍りつき、山が丸ごと氷漠に覆われたような状態となった。
このような世界中で観測されている大規模な寒波から、研究者らから地球に氷河期が到来する可能性があるとする説が出てきている。
これまでにも地球には周期的に氷河期が訪れているが、現状から推察すると2030年にはミニ氷河期に突入、例えばテムズ川が凍りつくなど世界的な気温の低下が起きるとされている。なお、前回のミニ氷河期は13世紀から17世紀の間に起きていたと考えられている。
この気温の低下は太陽の周期的な活動の変化によるものとみられている。太陽の磁気活動はおよそ11年周期で変化しており、活動の度合いに応じて放出する熱量も変動する。現在は太陽が活動期のピークに入っているが、2021年には太陽から放出される温度が最低になる可能性が高いと考えられているのだ。
また、宇宙線からの荷電粒子が地球の大気に作用してより多くの雲を形成、長期的な気象サイクルに影響を与える可能性がある、と述べる研究者も存在している。
ノーサンブリア大学の数学教授Valentina Zharkova教授が率いるチームは近い将来太陽磁場が大幅に減少すると予測しており、これによって引き起こされる寒冷化は、現在地球全体を悩ませている温暖化を緩和させる事に繋がる可能性もあるという。
しかし、2050年代に再び太陽が活動期を迎えた場合、地球温暖化もまた進行すると見られている。Zharkova教授は、今後は太陽の活動周期にも注目して、将来を見据えた環境対策を行うべきではないかと述べている。
(加藤史規 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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