今から40年ほど前に、静岡県の小学校で噂が流行したという怪人物に「ロクロウ」というものがある。
この謎の怪人「ロクロウ」は、パンタロンにチューリップ帽といういかにも当時の70年代ファッションに身を包み現れるという。しかし素顔はかなりの二枚目らしい。
そんな彼は放課後の校舎に無断で入りこみ、タイヤを半分土中に埋めて作った馬飛び遊具に腰を降ろし、手には古くて大きなラジオを片手に学校帰りの子供を待ち続けるのだ。
そして、「ロクロウ」は子供を捕まえると、無理矢理手に持ったラジオの音をえんえん聴かせてくるのだという。他にこれといった悪さはしないだが、どんなにいやがる子供にも、とにかくラジオを強制的に聴かせてしまう。
この「ロクロウ」はラジオの化身なのだろうか。学生運動が終わり、フォークと深夜ラジオが流行った時代の怪人伝説である。
(監修:山口敏太郎/田中尚 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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