地球外知的生命体が存在するか、宇宙空間を飛び交う電波を受信し解析する地球外情報探査(SETI)プロジェクト。
このたび、Breakthrough Listenプロジェクトは遥か宇宙から検出された信号を解析したところ、これまで以上に多くの信号が記録されたと発表した。
最近観察された信号のタイプは高速無線バースト(FRB)と呼ばれている。これまでに検出されたFRBの大半は様々な宇宙空間で起きる現象によって発生するものであり、神秘的なものや不思議なものは多くない。
2012年11月2日に発見された高速無線バーストFRB 121102は、一度だけではなく何度も検出されているという特徴がある。2015年には数回繰り返す形で検出され、2016年には数億光年離れた銀河から発されていることが判明した。更に科学者たちは、繰り返しシグナルを送り出すことのできるものがその領域には何も存在してないことも確認している。
今年8月26日、科学者たちはグリーンバンク望遠鏡を使ってFRB121102を観察したところ、30分間のスキャン10回行った結果15回のバーストを検出したと発表。
ニューズウィークの記事によれば、FRB121102の正体についてはいくつかの可能性が考えられるとしている。超新星爆発など激しい事象が起こっても検出されるが、そのような事象からは一回のバーストしか生成されないため、FRB121102のように繰り返し検出される場合は該当しない。例えば磁化された中性子星が存在した場合は定期的に信号が検出される可能性が考えられるという。
一方で知的生命体が用いる電波ではないかとする説もあり、強力な一種のラジオビームでもって宇宙空間を航行する宇宙船のライトセイルに電力を供給する場合、このような電波が検出されるとする仮説も存在している。
勿論この発見について、実際に我々よりも進んだ文明からのシグナルである可能性は低いが、それでもこの宇宙のどこかに知的生命体がいる可能性が0になったわけではないのである。
関連動画
Is Anyone out There: The Hundred-Million Dollar “Breakthrough: Listen” Project
(飯山俊樹 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像©SVAstronomyLectures youtube