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事実は小説より奇なり!?謎に満ちた死を遂げていたエドガー・アラン・ポー

19世紀のアメリカ、マサチューセッツ州ボストンに生まれ、「黒猫」等の作品で知られる小説家エドガー・アラン・ポー。

彼の代表作「モルグ街の殺人」は推理小説の先駆であり、ミステリー文学の父と呼ばれている。そんなポーの最後は、まるで彼の小説の筋書きのように謎めいたものであった。

1840年10月3日、彼は酒場の前で他人の服を着せられ、泥酔した状態で発見された。彼はその前に5日間に渡って姿をくらましており、亡くなったのは発見から4日後。息をひきとる前に「レイノルズ」という人物の名前らしき言葉を連呼していたという。

彼は酒癖が悪く、若い頃に妻を亡くしてからは特に酒浸りとなっていた。そのため、今回も酒に酔った結果の事故と思われた。だが、彼は40歳になって幼なじみと再婚する運びとなり、酒を絶って結婚式の準備を行っていた。正に新たなスタートを切ろうとしていたところの急死は、今も多くの謎に包まれている。

彼は何者かによって殺害されたとする説も多く、発見された日がメリーランド州議会選挙の投票日であったこともあり、何者かに大量に酒を飲まされた上で代理投票を強要され政治的に利用されたのではないかとする話も存在する。

だが、この説はあくまで憶測でしかない。

今なお解けない謎を抱えたまま、「ミステリー文学の父」の作品は今も多くの人々に読み継がれている。

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(田中尚 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)