体験者:私の妹(当時:小学校低学年)
場所:大阪府高槻市下田部町
30年以上も前の話であるが、妹が小学生の頃、彼女の友人が家の改装のために一時的に近所のアパートに仮住まいする事になったという。
そのアパートに、妹は別の友人と遊びに行った。ひとしきりみんなで遊んだあと、帰る時刻になり、妹が先に外に出た。そのアパートは当時でもかなり古く、二階にある友人の部屋から錆びた鉄の階段を降りて、下で一緒に遊びに行った友人を待ったらしい。
しかし、妹の友人は帰る間際になってまた話し込んでしまったそうだ。
妹は暇を持て余し、アパートにボイラー室らしきプレハブに探検気分で入ってみたくなったという。
ボイラー室の扉には鍵が掛かっておらず、簡単に開いた。妹が手前にドアを開いて中に入ろうとすると・・・目の前にバレーボールほどもある大きな蜘蛛が降りてきたという。
妹は驚きのあまり、大声を挙げてしまったそうだ。その声を聞きつけた友人も大急ぎで駆け付けて来たらしい。またその友人もあまりに大きな蜘蛛を目にして、妹と共に咄嗟に逃げ出したという。
後日、妹は数人でそのボイラー室に行ったが、何もいなかったという。
妹はぶら下がった蜘蛛をハッキリと憶えているそうだが、その頭部は異様なものだったらしい。
なんと、青白い男の顔をしていたという。頭には短い髪が少しだけ生えていて、大きく裂けたような口は鮮血のように赤かったという。
そして、妹を見て、ニッと笑ったそうだ。
(山口敏太郎事務所 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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