イタリア・ローマの北にあるチビタベッキア市の「奇跡のマリア像」。高さ30cmほどで、血の涙を流す事で知られる。
噂を聞きつけた信者・観光客など数千人が町に殺到し、貴重な町の名物になっている。元々は個人所有で庭に置かれていたが、その後、教会の管理となった。
問題のマリア像が流す血だが、地元の教区が神学者、歴史家、医師らにX線やCTスキャンをつかった検査を行ったところ、血は男性のものだと判明した。勿論、像の内部には、血を噴出する仕掛けはなかったという。
キリスト教の聖人には様々な「奇跡」にまつわる伝説が存在する。特にイエス・キリストや聖母マリア関連の像や遺物には前述のような現象や伝説が多い。有名なものでは、キリストの遺体を包んだところ姿が布に写ったとされる聖骸布が存在する。だが、聖骸布は、偽物説でぼぼ決着がついている。
1988年に、アリゾナ大学、オックスフォード大学、スイス工科大学の三大学合同で聖骸布の研究が行われた。放射性炭素年代測定法を用いて検査したところ、聖骸布は1260年から1390年の間に作られたものではないかとの検査結果が発表された。
だが、世界中には多くの「奇跡」とされる現象が報告されており、全てが謎の解明に至っているわけではない。もしかしたら、その中には本物も含まれているのかもしれない。
(山口敏太郎 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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