妖怪「缶ころがし」。
面白いでしょう。いつもながらの勝手な命名なのですが、実際にあった団地の怪音現象です。
私の実家は5階建ての市営住宅の4階でした。子供の頃、たまに夜中になると上の階で空き缶を転がすような音がするんですよ。
「コーン! コンコンコンコン コーン」って感じでしょうか。
4畳半の部屋の天井で、数十センチ上空から空き缶を落としたような音が最初にあって、そのままコロコロと6畳と4畳半の部屋の敷居も乗り越えて、そのまま隣室の6畳の部屋のはてまで転がった音がし、
「コン、コンコンコン…」と段差を落ちるようなオチがついて終わり。
「五階の人が缶を転がしてるんじゃないの?」と突っ込まれる方もいらっしゃるかもしれないですが、5階に人が入居していない時もあったのです。この音が聞こえるスタートも、音が鳴り止むゴールもいつも同じ部屋で聞こえましたし、私だけではなく、家族もこの音を聞いているんです。
大人になってからその話を大阪府下の別の団地(5階建ての公務員宿舎の2階)に住んでいた友人に話すと、「ウチでもそういう音はよくあったよ」と言われました。
こういう団地のナゾの音の体験した方は他にもいるのでしょうか。また、音の原因は何だと推測できるんでしょうか。
子供の頃は5階と4階の間に大工さんが放置した缶が転がっているんだ、と思い込んでいました。
不思議な話ですよね。
※証言者・風水師あーりん:大阪府:本人体験談
(監修:山口敏太郎 ミステリーニュースステーション・アトラス編集部)