読者の皆様も、ご幼少時にはNHKで放映中の『おかあさんといっしょ』は、ご覧になっていたのではないだろうか?

本作は、1959年10月5日に放送が開始され、50年以上もの歴史を持つ長寿番組である。

3月末も、歴代うたのおねえさんでは、最長の担当期間を務めた三谷たくみさんの番組卒業が、Yahooニュースなどでも取り上げられ、彼女の卒業にショックを受けた人々が続出し「たくみロス」という言葉が生み出されるなど世間の関心を集めた(ちなみに、先代はバラエティー番組などでも、お馴染みのはいだしょうこさん)。

長らく幼児たちに親しまれている国民番組に、実はオカルト的要素が含まれていたことはご存知だろうか?

この場を借りて、『おかあさんといっしょ』に組み込まれていた“オカルト”をご紹介しよう。




先日、筆者が日課である『おかあさんといっしょ』を視聴していた時のことだ(38歳のオッさんにもなって、それが日課なのは、我ながらどうかしてると思うが)。番組内で流れていた歌を観ていて、筆者は思わず目を疑った。その曲名とは『あくびがビブベバ』である。

この曲の歌詞は、タッキー&翼の『僕のそばには星がある』や、平原綾香さんの『感謝』などの大物アーティストたちの作詞も手がけたもりちよこさんが担当している。

何と、この歌の中には、幼児向き番組にも関わらず“ゾンビ”が登場してくるのだ。

該当の歌詞を引用すると「ゾンビに ビブベバ ビ~ ゾンビの あくびは ビ~ビ~ビ~」という物であり、この部分が歌われてる時には、地面から飛び出してくるゾンビのアニメも挿入されている。

幼児用に可愛らしくアレンジされてものの、健全番組の見本とも言える本作にゾンビが登場したこと自体に、衝撃を受けた。

一昔前ならばNHKの幼児番組に登場することなど考えられなかっただろう。

このような事態が起きたのは、何故だろうか?

それは、映画やゲーム、コミックなどのメディアを通して、幼少期からゾンビに慣れ親しんできた世代たちが、数多くスタッフとして番組に携わってきたからではないかと思う。

現在、番組制作の中核を担う彼らにとって、ゾンビはあまりにも身近な存在であり、もはや“怪物”という意識は極めて薄くなっているため、幼児番組に登場させても問題無しという判断を下したことが要因であろう。

そもそも、ゾンビ映画の歴史は古く、世界最古の作品は、1932年7月28日にアメリカで公開された『White Zombie』(邦題は『恐怖城』)まで遡るが、日本で国民的に認知されてきたのは、ジョージ・A・ロメロ監督の『ゾンビ』(日本では1979年3月10日公開)であろう。

それからというものの、メジャー、インディーズを合わせると星の数ほどのゾンビ作品が、日本に誕生し、人々の生活に流れていった。

その結果、ゾンビに対して慣れすぎてしまった現代日本人にとっては、彼らはモンスターとしての威厳を失ってしまったのだ。悲しい現象だが、これも時代の流れかもしれない……。

この現象が進めば、幼児番組に魑魅魍魎が跋扈するようになり、オカルトファンも見逃せないジャンルになるかもしれない!?

文:平山賢司(サブカルライター)









 

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