イギリスでは歴史ある建築物には、必ずと言っていいほど幽霊が出ると言われている。以前にその家に住んでいた人物が愛着のために出てきたり、事故や病気で亡くなった人物が恨みの念を抱いたまま成仏できずさまよっていたりするとされている。
イングランドのウィルトシャーに存在するロングリート・ハウスは16世紀に建築された貴族邸宅で、ブリテン島におけるエリザベス朝建築の代表的なものとして知られている。この地に存在していた修道院が火災で焼失した後、生け垣による迷路やサファリパークを敷地内に収めた大邸宅として生まれ変わったものである。
一方で、この屋敷には通称「緑の貴婦人」と呼ばれる女性の霊が出ると言われていた。この「緑の貴婦人」の正体は1710年から1751年にかけてこの屋敷の主人だったウェイマス子爵に嫁いだ女性、ルイザ・カータレットだとされている。
彼女は自分の恋人を殺して屋敷の敷地内に埋めたと言われており、1900年代には邸宅内にある貯蔵庫の床下からその人物と思われる死体が発見されている。彼女は1736年に出産の際に死亡しているのだが、それ以降もドレスをまとった彼女の姿が敷地内で目撃されるようになったと言われている。
下の動画は、そのロングリート・ハウスで2013年に撮影されたものだ。
よく見ていくと階段を奇妙な影が移動していく。階段を下りた後、廊下には女性の影だけが写り、ゆっくりと歩きながら移動していくのだ。髪が長く、ゆったりとしたワンピースのような服を着ており、足は裸足のように見える。影は一度廊下で立ち止まるが、やがて廊下の奥へと消えていってしまう。
この動画は非常にはっきりと人影が写っているので、CGで作製したフェイク動画ではないかという説もある。もし本当に「緑の貴婦人」なら、もっと昔の人のような古めかしい格好をしているのではないかという意見も存在している。
なお、ロングリート・ハウスはイギリスでも有名な観光地である。観光で訪れたあなたの前にも、「緑の貴婦人」は現れるかもしれない。
関連動画
The Ghost of Longleat House