ヴォジャノーイはロシアの民間伝承などで語られている怪物で、ヴィドニクとも呼ばれている。
姿は画像のように、カエルの顔に鋭いかぎ爪のついた胸びれのような手と魚のような尾を持もっているとされるが、かぎ爪状の手と緑色の肌をした老人や気味の悪い海老のような姿をしているとも言われており、語られる地方によってその姿はかなり異なっている。
河や池などに棲んでおり、ヴォジャノーイがいる水辺を人間が通りかかると水の中に引きずり込まれてしまう。
ヴォジャノーイに捕まってしまった人間は食べられてしまったり、奴隷にされて一生使役され続けることになる。
また、溺死した人間の魂をコップのような容器に集めており、その魂の数がヴォジャノーイの社会ではステータスになっているのだという。
ヴォジャノーイが生息する地域ではとくに水車の所有者に恐れられたようである。
水車がある湖などでは、水車近くの水辺にヴォジャノーイが住み着いてしまうことが多かった。
そのため、水車の管理者などは襲われないように定期的に鶏を湖に投げ込み、腹を空かさないようにしたという。
鶏が手に入らない期間が続いた水車の管理者が襲われるのではないかとあせり、近くを通りかかった酔っぱらいを湖に突き落とし、鶏の代用としてしまったという逸話も残されている。
(飯山俊樹 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)