3月5日に放送されたフジテレビ『サザエさん』がいわゆる「神回」だった、と話題になっている。
この日、放送されたエピソード「未来はバラ色」はカツオが将来の進路を悩む話であった。
ストーリー展開は、ある日「20年後に何をやりたいか」という宿題を出されたカツオはいつも磯野家でくつろいでいる出版社社員のノリスケを見て「この仕事は楽そうだな」と思い、「将来は僕も出版社に勤めて編集者になる」という作文を発表する。
先生からもクラスメイトからも「凄い」と言われその気になったカツオは、マスオから「大学には行ったほうがいい」というアドバイスを受けたり波平から文学全集を借りたりして勉強に励むが上手くいかず「楽な仕事も楽じゃないな」とボヤく。
カツオが「編集者になりたい」と言ったことを聞きつけたノリスケは感激してカツオに1000円を渡すのだが、その時出版社からノリスケに緊急の電話が・・・。
どうやら担当する雑誌の原稿のひとつが印刷に間に合わなくなり、編集部から連絡が来たようだった。ノリスケは慌てる素振りもなくテキパキと電話で指示を出し、約束していた伊佐坂先生の原稿受け渡しを明日に回し出版社へと帰っていった。
その姿にカツオは「あんなノリスケおじさんはじめて見た」と驚き伊佐坂先生に仕事中のノリスケについて聞いてみた。
伊佐坂先生の話ではノリスケは、常に忙しく働いており磯野家で休んでいるのは原稿を待つ間、伊佐坂先生がプレッシャーをかけないようにするためだったという。
カツオは安易な考えを反省し「ノリスケおじさんがあんなに頑張って稼いだ1000円、簡単には使えないな」とつぶやくのであった。
今回の話はいつも磯野家に迷惑ばかりかけるノリスケの意外な一面を見せた回としてネットで話題になり、「ノリスケさんかっこいい!」「実は敏腕編集者だったのか!」とサザエさんファンの間で大変に盛り上がっていた。
また中には「ノリスケさんがまともに仕事をしている…!明日は雪が降るぞ!」と困惑している視聴者も多数いたらしく、今回のサザエさんは「神回」と断言する視聴者も多くいたという。
なお、有名な都市伝説に「ノリスケさんは東京大学卒」という噂があるが、これは根も葉もないデマで原作にそのような設定はないという。
しかしながら今回のエピソードを見る限り、ノリスケさんは東大卒ではなくてもある程度学歴の高い学校の出身であるという噂は真実と思われ、世の「サザエさんクラスタ」にとって新たな研究材料が生まれたのではないだろうか。
(文:安坂由美彦 ミステリーニュースステーション・ATLAS編集部)
画像は『サザエさん よりぬきカツオくん』表紙より