12月24日(土)放送、『オカルト特番ビートたけしの超常現象(秘)Xファイル』、映像検証第一弾。
例年の番組ではUFOの割合が多めだが、今回はUMA捕獲プロジェクトと銘打ち、今でも目撃証言が多く実在性が高いとされるUMAの出現する場所にタレントが実際に赴き、調査を行うという企画も行われた。
さて、この手のオカルト番組で恒例なのが、「衝撃映像」と銘打ち「実際に撮影された」とされる短いUFOやUMAの動画が流されることがある。これらの動画は基本、撮影したと称する人物がYouTubeやSNSの機能で動画配信を行い、注目を集めたものが多いのだが、これらには当然ながらCGを多用したフェイクも多く含まれている。そして、中には既にフェイクであることが判明しているにも関わらず、未だにこういった特番で「実際の動画」として紹介されるものが少なからず存在している。
今回衝撃のUMA動画として紹介された、1995年に日本で撮影されたという「河童」の動画はその最たるものだ。
人里離れた山奥の池で撮影されたもので、カメラが湖の奥の方に寄ると、何やら人間のような黒い影が水中に姿を消す。そして、次の瞬間にはカメラが追いきれない程の猛スピードで手前左へ泳ぎ去り、ついでもう一匹も手前右の方へ泳ぎ去っていくのだ。その影は一瞬だが、停止してみると人間にしては手足が細長く、足はフィンのようになっている事が解る。
この動画はかなり有名なので、今回以外のオカルト系特番でも見たことがある人は多かったのではないだろうか。だが、この動画は見ていた人もお気付きかと思われるが、ほぼ確実にCGで作成したものと思われる。
問題の動画の、河童らしき生物が泳ぎ去るシーンに注目して欲しい。普通、ここまで泳ぐ物体の姿が見えるということは、かなり水面近くを泳いでいる事になる。だが、すぐ上の水面には生物が泳ぐことで生じるはずの波が生じていないのである。風などによるさざ波ができているものの、そのさざ波が乱されることはない。また、生物が消えていく瞬間も、明らかにアニメ処理したようなフェードアウトの様子をみせているので、これはおそらく泳ぐ河童のアニメーションを作成し、実際の動画とCGで合成して作成したフェイク動画と見られている。始めに水面に潜った謎の人影は、仕掛け人なのだろう。
この動画は撮影されたのが1995年という事もあり、非常に合成が分かりやすいものとなっている。現代であれば、もう少しリアルで真に迫ったものも作成できたのかもしれない。
(加藤文則 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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衝撃スクープ映像 河童は実在する?泳ぐ河童?スクープ映像(※画質が悪くなっているので、ご注意下さい)