12月に入ってから2ちゃんねるのニュース系スレッドに『84年前の少女たちが「今の女子高生と同じ姿」と衝撃走る』とタイトル付けされたリンクが貼り付けられる現象が続出している。
ほとんどの場合は無視されているが、なかには気になっている人もいると多いと思われる。
実際「84年前の少女が今の女子高生と同じ」というのは事実である。Youtubeで上記のタイトルを検索すると当該の動画が出てくる。
動画は白黒で不鮮明ながらも黒いローファーに黒タイツ、白と黒のセーラー服のようなのを着用しており、確かに今の女子高生と比べてほとんど変わらない。
実は、この動画の元ネタは「Cruise to Japan in 1932」という外国人向けの映画作品で昭和7年の頃の正月模様が収録されている。
ほとんどの女性は正月ゆえに晴れ着をきており、洋服を着た人はほとんど登場しない。そのなかで現代の女子高生のような姿の女性が登場するのは相当に目立っている。
まさか、この少女たちはタイムトラベラー?「時をかける少女」だったのか?
ここでネタ晴らしをしたい。まず女子高生の着ているセーラー服であるが日本での歴史が古く1921年(大正10年)に福岡女学院が採用したのをきっかけに全国の女学生に広まっている御嬢さん学校ではポピュラーのもの。着用している黒タイツもこれも戦前に女性の間で大流行し、今も女性が着用する「バルキータイツ」の一種ではないかと思われる。
そう・・・彼女らはタイムトラベラーではなく当時の普通の女子高生だったのである。セーラー服もバルキータイツは21世紀でも健在のためやや浮いて見えるが、女性のファッションセンスはあまり変わっていないという貴重な資料である。
【参照動画】
Cruise to Japan in 1932 日本へのクルーズ
(ミッチェル横山 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
※写真はYOUTUBEからのキャプチャ