アメリカの有名な未解決事件に「ボーイ・イン・ザ・ボックス事件」というものがある。
1957年2月25日、ペンシルベニア州フィラデルフィアのとある街でダンボールに入った少年の死体が発見された。少年は全裸でいたるところにアザができていたという。
この事件が不気味なのは殺害された少年の身元がどう調べても出てこなかった点である。
名前はおろか、彼を知る人物が皆無だったのである。
名前がわからないためいつしか彼は「ボーイ・イン・ザ・ボックス(箱の中の少年)」と呼ばれるようになる。
発見場所の近くに擁護施設があったことから擁護されていた少年という説もあったが、関連性はなく、また遺体を発見した第一発見者は近くで害獣駆除をしていただけであった(というのは建前でただの覗き犯だったことが後に明らかになる)。
当時はDNA鑑定などもできないため操作は難航を極め、徐々に事件は風化していった。
しかし事件から50年近くが経過した2002年2月、Mと名乗る女性からこの少年について具体的な情報が寄せられたのである。
名前は「ジョナサン」でMの母が虐待目的で他の母親から売買された。手違いから殺害してしまい放棄された、とのことである。
Mの証言は当時の警察が調べた情報と合致している点もあり信ぴょう性は高いとされたが、Mは精神障害あったことが明らかになり再度、捜査は止まってしまった。
事件から約60年が経過してしまったため、本事件に対する新情報は今後出てくることはないと思われる。
ボーイ・イン・ザ・ボックスを後世に残す資料は殺害された少年の顔写真を広めるチラシのみであり、これは(仕方がないものの)遺体画像がそのまま掲示されているため苦手な人は検索注意である。
(アリナックス城井 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)