2016年11月20日、筆者は東京都内のホテルで開催されていた徳島県立城南高校の同窓会に出席していた。その席上で同級生からこんな事を聞かれた。
「間くん(筆者の本名は、はざまと言う)、11月23日に地震が起こるって本当?」
この質問に対して筆者は即座に否定した。
「完全な地震予知は不可能だよ。それは単なる噂だよ」
筆者はこのような無責任な地震予言は大嫌いであり、民衆を不安にする予言には否定的であった。
このニュースサイトATLAS上でも、何名かのライターが予言記事を書いている、正直筆者はそのような記事には否定的であったが、各ライターの表現の自由を尊重したいので苦言を呈することはしてこなかった。
そもそもこの噂は、松原照子女史の発言から派生したもののようだ。祝日にあたる水曜日に地震が起こるというものであり、彼女自身日時を指定したわけではなかった。
噂が伝播するにつれ、色々尾ひれがついていったというのが、真相のようだ。
噂になった予言の内容によると、2016年11月23日に南海地震か東海地震が震度5以上のレベルで起きるとされてきた。
そして、今朝の震度5の地震である。
一部の予言マニアは一日違いで的中したと騒いでいるが、今朝の震源は福島であり、的中したとはいえない。また、一日違いでもはずれたのは事実である。 勿論、明日的中する可能性はあるが、その確率はかなり低いだろう。
筆者が危惧しているのは、予言の流布による人々のバニックと、社会不安である。
残念ながら、現在の科学では完全なる地震予知は不可能である。だが、もはや今の日本ではいつどこで地震があっても不思議ではない状態である。
一時的な予言に振り回されることなく、長期的な視点でいつ天災が来ても万全な避難が出来るように準備をするのが大切である。
(山口敏太郎 ミステリーニュースステーション・アトラス編集部)