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巨人はやはり実在した!?南米の「パタゴン」と謎のモホス文明

 世界各地に残る巨人伝説、それは国や民族を超えて広がっており、なんらかのモデルがいたのではないかと推測されている。出土する化石から判断すると、我々の先祖である「クロマニヨン人」と共存していた「デニソア人」はかなり身長が大きく、古代の「デニソア人」を見た記憶が、神話や伝説の巨人を生み出した可能 性はある。

 南米には「パタゴン」という巨人族が存在していたと言われており、16世紀から18世紀にかけてその存在はヨーロッパの船乗りや探検家の間で噂になっていたという。




 「パタゴン」の存在を知らしめたのは、人類初の世界一周を成し遂げたマゼラン探検隊の一員、アントニオ・ピガフェッタとされている。当時のイラストには探検家の2倍以上もある人物のスケッチや、この図のように筋肉質で武器を持つ巨人の姿が残されている。

 身長は諸説あるが4~6メートルとされており「南米には巨人がいる」という噂が250年の間およそ真実として知られていた。しかし、もちろん6メートル巨人というのは誇張 が混ざってしまったもので、現実の「パタゴン」は190センチ程度だったという研究結果が出ている。

 それでも当時の人間と比べれば190センチの人間は十分に巨人である。「パタゴン」の種族の多くが、なぜ巨大な体を手に入れたのかは今の研究でもはっきりしておらず、「パタゴン」は「本当にあった巨人伝説」として今も語り継がれている。

 この「パタゴン」と関係あるものとしてアマゾンのジャングルの中で栄えた”モホス文明”があげられる。紀元前1000年頃から紀元1000年から1200年までこの文明は続いていたとされている。

 この文明の特徴は、アマゾンという秘境の自然をいかしたハイテクでエコな社会形態であり、最盛期はなんと100万人の人口を誇っていたというのだ。モホス文明の遺跡は、ボリビア共和国ベニ県にあり、アマゾンにしては壮大な草原に拠点を持っている。




 遺跡はロマという居住スペースと見られる小さな丘が無数に点在し、それを結ぶテラプレンという直線道路が大規模に展開している。しかも、そのテラプレンの横には運河をめぐらし、2000以上の養殖用の人造湖と農地を持っていたのだ。また、雨期でアマゾンの水位が上昇しても、ロマとテラプレンは水位の上になるように設計されているのだ。

 出土する人骨は180cmから2mであり、当時はなかったはずの鉄器を使っており、この文明モホスは”巨人たちの文明”であった。

 モホス文明には未だに不明になっている点が多く、日本を含めた世界中の考古学者らが調査研究を行っている。日本の立教大名誉教授である実松克美氏の現地調査にて、身長が180センチある人骨が発掘。右足に損傷がある以外は描けた部分もなくほぼ完全であったため、「チカ・ルス」と名付けられた。そして、この人骨は特徴から未知の民族である可能性が高いと言われている。

 研究が進めば「パタゴン」やモホス文明の謎も明らかになっていくのだろうか。

(監修:山口敏太郎 田中尚 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)