2016年4月より、荒木飛呂彦氏原作の人気漫画『ジョジョの奇妙な冒険』の第4部「ダイヤモンドは砕けない」のアニメが放送されている。

この第4部は、西暦1999年、架空の街「杜王町」を舞台にした物語として描かれている。本記事のタイトルに記された吉良吉影とは、作中で主人公の東方仗助たちの最大の宿敵として登場する男の名前である。




彼は、一見平凡なサラリーマンを装ってるが、裏では多数の女性を殺害し、彼女たちの手首を切り取って持ち歩くなど、“女性の手”に異常な執着心を示す殺人鬼だ。

今までの『ジョジョの奇妙な冒険』に登場した敵キャラとは、明らかに異なる吉良の個性は、読者に大きな影響を与える。

第4部連載時は、劇中の時間設定である1999年以前の1992~1995年であり、当時は“1999年”と言えば、一斉を風靡した「ノストラダムスの大予言」の影響のせいか、退廃的なイメージを感じさせる近未来であった。吉良は、当時の世相を象徴したキャラだったのではないだろうか?

結局、現実の1999年には人類が滅亡するような大厄災は起きなかったものの、犯罪史に残る程の猟奇殺人事件が発生した年になってしまった。以下に、その事件の詳細を紹介しよう。

同年10月3日、東京都目黒区で発生した「目黒不動尊バラバラ殺人事件」がそれである。

事件の発端は、目黒不動尊の駐車場で、切断された男性の下腹部が発見されたこと。その後の捜査で、周辺からは腕や胴体などはおろか、心臓などの内蔵も発見されたという。

被害者は、中国人経営者と見られてるが、彼の頭部と右大腿部および、遺体を切り刻んだ犯人は今だに発見されていない……。未解決事件のため、その動機などは、今も深い謎に包まれているが、世紀末という時代の風潮が犯人を凶行に駆り立てたのだろうか?

いずれにせよ、今回のアニメに触発されて、吉良のような殺人鬼が今後も出現しないことを祈るばかりである。

文:平山賢司(サブカルライター)

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