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「W・ウィリアムス」異名『熊殺し』の由来となったクマ組み手はガチンコ

ウィリー・ウィリアムスは、アメリカ出身の格闘家。アントニオ猪木と異種格闘技戦を交えた極真会館出身の空手家で「熊殺し」の異名で知られており、2019年に没した。

彼のこの異名の由来となったのは、自身も極真空手の黒帯だったことで有名な劇画作家、梶原一騎が製作した映画『地上最強のカラテPART2』にて、体重300kgを超える巨大なグリズリー(ヒグマ)と組み手を行なったことに由来する。その前代未聞のバトルシーンは、彼の強さを物語るものとして、多くの人々に衝撃を与えた。

だが、このクマに関しては、人間に飼いならされた個体だという指摘がある。

そのクマは、サーカス用として飼われていた個体であり、爪も牙も無い。なので組み手のシーンは、クマにとってはじゃれ合ってるだけだったのではないかと言われている。

また、実際にクマと対面したウィリアムによると、檻からクマが現れた途端に周りのスタッフがみんな怖がって逃げてしまったという。空手には絶対の自信を有していたウィリアム自身ですら、いざ本物のクマが目の前に現れた際の恐怖感は流石に強かったという。

もともとこの映画は、極真空手を世界に浸透させるため、ある種の神秘性を持たせるために”猛獣と闘う”というコンセプトで製作されたという経緯があるとのこと。

それでも、いくら飼いならされたクマだったとはいえ、その巨大な体に覆いかぶされても倒れずに支え続け、しかも突きを繰り出したというウィリアムのアクションは、並大抵の人間に出来るものではなかったことは確かだろう。因みに、撮影は一発勝負だったらしい。

そんな彼は、もともとバスの運転手を本業としており、試合のオファーがあればそれに参加するといった具合であった。さらに、引退後はロースカロライナの人里離れた土地で木彫り職人として暮らしたという。

数々の闘いを繰り広げてきた中で空手に絶対の自信を持ってはいたものの、それによって目立ちたいという思いは無く、むしろ静かな生活を彼は望んでいたのかもしれない。

【参考記事・文献】
https://www.dailyshincho.jp/article/2019/06150601/?all=1
https://news.yahoo.co.jp/articles/007a65431b3a0e4fda1fc31849b7d65396906f63
https://furainozasshi.com/asakawa/20191224/

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【文 ナオキ・コムロ】

画像 ウィキペディアより引用