妖怪ウォッチ2にて古典妖怪の一人として登場したろくろ首は、「女性の妖怪」と聞いて誰もが思い浮かべる妖怪の一人(?)だろう。
一見普通の女性なのだが、見る間にスルスルと首が伸びていって気づいたときには離れた所にいるはずの女性の顔だけが目の前に……というシチュエーションもある妖怪だが、ろくろ首の場合はあくまで首が伸びて人を驚かせる程度で、危害を加えてくるといった話はあまりない。
それもそのはず、ろくろ首の正体は普通に生活を送っているただの人間だからだ。実はろくろ首は本体である人間が眠っている夜のうちしか行動できず、しかも本人は眠っているためろくろ首になっているという自覚すらないという。
ある人が夜道で光りながら漂う生首を発見し、驚いて棒で打ち払ったところ、近くに住んでいたおかみさんが「乱暴な人に殴られる夢を見た」と言って起きてきた・・という話も残っている。
先ほどの話では浮かぶ生首が登場したが、実はろくろ首には2パターンがあり、首が伸びる轆轤首以外に首が体から離れて飛び回る抜け首、飛頭蛮といったものも存在する。
首と人体がつながっているかどうかの違いがあるだけで、性質は基本的に同じものだ。また、ろくろ首になる人の首には紫色の首輪のような痣があるため、よく注意すれば見分けることができるとも言われていた。
(黒松三太夫 ミステリーニュースステーションATLAS編集部 寄稿・ミステリーニュースステーションATLAS)